次、僕の幼児性について。
  
自分では偏食はないと思っているが、緑黄色野菜は食べない。人参、ピーマン、オクラ、ゴーヤなどなど。ブロッコリーなどは天敵である。あの鮮やかな緑色が皿に載っているだけで食欲が減退する。野菜は淡色野菜に限る。家族や社員と食事すると必ず笑われる。メタボを気にして脂肪系を残すのは見聞きするけど、嫌いな野菜を残すのは子供っぽいということらしい。薬だと思って食べたらいいのにと山の神や娘に言われるが「医食同源」は我が辞書にはない。
 
キャスター付きの椅子に座ると、足で蹴ってそのまま移動したくなる。 
道路に缶が転がっていると必ず蹴る。
包装材のプチを全部潰す。VVで売っている「無限プチ」はすぐ買った。
樹があれば葉っぱを毟りたくなる。
突起物や釦があると押してみたくなる。誰もいないエレベーターのなかはだから、理想的な空間である。
下りのエスカレーターでは脚前据をやってみたくなる。体操競技の平行棒の技ですね。
ところ構わず落書きしてみたい。
 
まあ、大の大人がやったり、思ったりしないですね。困ったもんです。
 
落書きについては、欲求はあっても公共物にすることは今も昔もやらないが、私物については欲望の限りを尽くす。チラシ、紙箱、ダイレクトメール、新聞紙の余白、カタログ、などなど。
 
会議などでは犠牲になるものが限られている。会議資料は私物と公共物の間に位置するものなので、遠慮しながら落書きする。マッチ箱は解体されて落書きの犠牲に。書きにくいがMINTIAでさえ犠牲になる。煙草の箱も犠牲に。箱のセロハンを抜き取って落書きする。箱から煙草をとりだしてなかの銀紙にも書く。煙草本体にも書く。ある時、その一部始終をみていた役員が会議テーブルに投げ出してあった銀紙を広げてみんなに見せた。

それには大きな文字でこう書いてあった。「薔薇」。
社長たるもの当用漢字だけ書ければいいというものではない。会議をしながら教養を高めるのは必然の理である。
 
これは子供っぽいと自己認識をしているが、ものを分解したいという欲求。理系ではないので複雑なものは不得意。壊して組み立てたあとに必ず、ネジが余るので、単純なものに限る。ジッポーのライターとか、万年筆、ボールペンなど。むかし携帯を分解してひどい目に遭った。

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■プロフィール■ 

菊地敬一
ヴィレッジヴァンガード創業者。

1948年北海道生まれ。
賞罰共になし。
原付免許、普通自動車免許、珠算検定6級 保持。
犯歴前科共になし。

大学卒業後、書店勤めを経て、39歳で独立。
名古屋で、遊べる本屋『ヴィレッジヴァンガード』を創業。
独自のセレクトとPOP、ディスプレイで
「変な本屋or雑貨屋」としての地位を確立し,
396店舗を展開するに至る。