あなたの職場には、上司に「花を持たせる」ために頑張る部下はいますか?「花を持たせる」とは、成功や名誉をゆずること。例えば「私ではなく上司のおかげです」といった発言ができる人のことを指します。

 そんな人はもういなくなったかというと、そんなことはありません。よくスポーツ選手のインタビューで「監督やコーチのおかげ」と感謝の気持ちを述べる場面を見かけますよね。そういうコメントをする人は、むしろ以前より増えていると感じるくらいです。

 では、スポーツ界から身近な職場に目を移すとどうでしょうか。「花を持たせてくれる部下なんていない…」とガッカリする上司が増えているようです。なぜ、今は上司に花を持たせてくれるような部下がいなくなってしまったのでしょうか?今回は、その背景と理由を考えてみたいと思います。

35歳管理職が思わず嘆く
「上司を立てない部下」への不満

「上司を立ててくれる部下は、絶滅してしまったのでしょうか?」

 こう嘆いているのは、広告代理店に勤務しているGさん(35歳)。場所は新橋の居酒屋で、時刻は10時過ぎ。仕事の打ち合わせが終わり、それから1杯だけ…の予定が、ビールに焼酎、日本酒まで注文。随分と深い飲みになってきています。

 一緒に飲んでいるのは、取引先である食品メーカーの宣伝部に勤務しているKさん(38歳)。世代が近いこともあり、時折、プライベートで遊びに行ったり、ときには仕事の悩みをお互いに相談する関係です。今日もGさんの元気が無いことを心配したKさんが声をかけて飲むことになりました。後述しますが、Gさんは最近管理職になって、損な役回りばかりが続くことに気が滅入っているようです。

 Kさんは、先ほどのGさんの嘆きに対して思わずうなずき、

「むしろ上司が部下の顔色を窺わないと、パワハラだと訴えられることもある時代だから大変だよ。君はいつまで経っても気をつかわないといけない役回りのようだね」

 と、共感しました。ただ、実のところ、Gさんの気が滅入っている理由は、Kさんが想像しているものとは少し違っていました。

 そうはいっても夜も更けていたので、その違いが議論されることなく、お開きとなりました。Gさんから「いろいろ話を聞いてくれてありがとうございます」とお礼の言葉があり、2人は帰路につきました。

 さて、KさんはGさんの「気が滅入っている」理由は、部下に対して気を配らなければならないことだと感じたようですが、本当の理由は違うと書きました。果たして、何がGさんの気を滅入らせている本当の理由なのでしょうか?Gさんの最近の状況を取材していきましょう。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)