投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の5月13日〜5月17日の動きを振り返りつつ、5月20日〜5月24日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は上昇。2008年1月4日以来の15000円を回復した。欧米市場の堅調な相場展開や円相場が1ドル=102円台で推移するなか、主力の輸出関連を中心に買いが先行。15日にはこの流れが顕著となり、TOPIXコア30が日経平均、TOPIXの上昇率を上回り、東証1部の値下がり数が6割を占める歪みのなか、日経平均は300円超の上昇で節目の15000円を回復した。

 その後は高値警戒感などもあり、これまでの上昇によって目先の利益を確定させる売りが膨らんだ。しかし、金利上昇に対する警戒から足元で調整していた不動産には押し目買いの流れが強まるなど、循環的な物色が継続。週末には安倍首相による、成長戦略第2弾の表明を控え、TPP関連や含み資産関連のほか、リース関連など、政策期待の高まったセクターや個別銘柄には資金が集中。農業関連などにはストップ高をつける銘柄が相次いでいた。

 米国では18日にバーナンキFRB議長の講演が予定されており、まずは、この発言内容を受けた週明けの米国市場の動向を見極めたいところである。また、22日にはバーナンキ議長が上下両院合同経済委員会で証言をする。米国については、出口戦略の行方についての見解などが相場の波乱要因となり、これが主力銘柄へ影響を与えることになりそうだ。

 もっとも、外国人投資家による資金流入が継続しているほか、幾度となく調整を窺わせる局面からの切り返しなど、買い意欲の強さが目立っている。確かに個人主体のバイオ関連などの荒い値動きが目立ってはいるが、過熱警戒感が絶えず燻っていたことから、想定内の面はありそうだ。昨年11月以降の上昇局面からみれば、利益確定の流れであろう。

 16日発表された1〜3月の実質国内総生産(GDP)は前期比年率3.5%増と、大幅なプラス成長となった。また、17日に発表された3月機械受注統計は、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は14.2%増と2か月連続で増加し、伸び率は比較可能な2005年4月以降で過去最大となった。

 日銀は21、22日に開く金融政策決定会合で、景気の現状判断を上方修正する方向で検討に入ったと報じられている。「下げ止まっており」という文言を削除し、「持ち直し」という表現を前面に出すことで情勢判断を一歩進めることを検討する。

 アベノミクス効果と日銀の異次元の緩和政策によって景気回復がみられるなか、日本の景気回復に確信を持った資金流入が本格化することになりそうだ。また、景気回復局面では、米国の出口戦略など、引き締め策への警戒が強まりやすいが、日銀は物価上昇率2%までは緩和策を続けるわけであり、日本については景気回復の確度が高まるにつれて上昇基調が強まりやすいだろう。

 物色の流れとしては決算発表のピークが通過したことで、改めて今期の業績上振れ期待などを手掛かりとした物色が期待される。また、成長戦略第2弾を手掛かりとした政策をテーマとした物色が強まろう。また、先高期待は大きいが、日経平均は節目の15000円回復で同水準の支持・抵抗をしばらく見極めたいところ。明確に上放れてくるようならば、1991年以降の長期的な調整トレンドラインの上限である16000〜17000円レベルを目指す流れに。一方、抵抗となるようだと、15000円の値固めが続きそうだ。