岡村 聡(おかむら さとし) 東京大学工学部、東京大学大学院学際情報学府を卒業。マッキンゼー&カンパニー、アドバンテッジ・パートナーズを経て、より多くの人に自分のライフスタイルや人生の目標にあった投資スタイルを、身につけてほしいという思いから、2010年11月に妻と2人で資産運用のアドバイスを行う株式会社S&Sinvestmentsを設立。現在、資産運用に加えて、海外移住や海外不動産投資などのコンサルティングも行っている。また、テレビやラジオへの出演や新聞・雑誌への寄稿も多数。2013年夏にはシンガポールにも法人を立ち上げ、海外移住のアドバイス事業を展開する予定。近著に「中国・インドの次に来る大チャンス新興アジアでお金持ち」(講談社)

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 連載第1回目ですので、最初に簡単に自己紹介をさせてください。

 プロフィールにもありますように、私は理系の大学院を卒業した後にコンサルティング会社に就職し、その後企業買収ファンドを経て、2010年11月に妻と2人で投資アドバイスの会社を起業しました。

 現在は、個人投資家の方に書籍やメディア、セミナー、個別相談など様々な形で、資産運用のアドバイスを行っています。直近では、富裕層の方を中心に海外移住や海外起業のアドバイスも行っております。

 会社が3期目に入る来年には、シンガポールにも法人を設立し、より幅広い事業を展開していく予定です。

 本連載では、なぜ創業3年でシンガポールにビジネスを展開しようと考えているのか、私自身の熱い思いも含めて、世界から起業家・富裕層を集めるシンガポールの魅力について、最新の情報満載で解説をしていきたいと考えています。

6世帯中1世帯の金融資産が1億円以上

 シンガポールに富裕層がどれほど居るのかという統計をまず見てみましょう。図表1に、富裕層・超富裕層の割合が高い国・地域のランキングをまとめました。どちらの表からも、国家としては非常に小さく比較に適さないと考えられるため、モナコやリヒテンシュタインなど人口100万人以下の国は除いています。

 シンガポールは、6世帯に1世帯が富裕層(金融資産1億円以上)という世界有数の豊かな国です。ちなみに、日本の富裕層世帯の割合は約2.9%と主要国で11番目です。

 シンガポールは、今から50年足らず前の1965年に、事実上マレーシアから見捨てられる形で、独立した国です。

 中華系の住人が多かったシンガポールが、マレー人優遇政策を推し進めるマレーシア中央政府と対立した結果でしたが、独立会見ではシンガポールの初代首相リー・クアンユーが涙を流すなど、国土は狭い上に資源に乏しく、競争力のある産業も皆無であったシンガポールの行く末は非常に厳しいモノであると、誰もが思っていたようです。

 しかし、シンガポールは英語を公用語として世界中からヒト・モノ・カネを受け入れる開放政策を推し進め、さらに幼少期から能力主義を徹底することで国民の多くに高いスキルを身につけさせ、わずか50年で劇的な成長をとげ、世界有数の豊かさを実現するまでになりました。

 もちろん、この50年の急成長にはネガティブな側面も色々とあります。経済効率最優先で政治的自由度はほとんどありませんし、外国人の流入によるローカルの不満も高まってきています。しかし、そうしたネガティブな点を考慮したとしても、わずか50年間で東南アジアのさびれた一地方から、世界有数の豊かなグローバル都市国家へと変貌した、シンガポールの軌跡は称賛に値するでしょう。

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