かつて「日本を印度にしてしまえ!」と歌った大槻

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インドで興行収入歴代No.1を記録する大ヒットとなったボリウッド映画「きっと、うまくいく」が、日本に上陸。20年来のインド映画ファンという大槻ケンヂに、その魅力ついて話を聞いた。

インド屈指のエリート大学を舞台に、3人の学生の引き起こす騒動が描かれる青春コメディ。インド映画という枠を外しても「『ポーキーズ』や『アメリカン・グラフィティ』など世界中に数ある青春グラフィティ映画の中でも、これは大傑作と言えるんじゃないでしょうか」と太鼓判を押す。さらに、「それが“インドの工科大の寮”という、想像を絶する舞台から登場したことが驚きです」と目を輝かせる。

そもそもインドに興味を持ったのは「若い頃、インド放浪記みたいなものをたくさん読んで“混沌として、でも自由な国”というイメージを持っていたのがきっかけ」だという。「あのハチャメチャな感じが日本にも欲しくて」、自身が率いるロックバンド「筋肉少女帯」の楽曲「日本印度化計画」で“日本を印度にしてしまえ!”と唱えたほどだ。「当時は、日本ではほぼ見られなかった」インド映画だが、あるインド料理屋の店内に置かれたテレビから「ずっと皆が踊っている摩か不思議な映像が流れていて“なんだ、これは!”と思った記憶はありますね」と振り返る。

1998年に「ムトゥ 踊るマハラジャ」が公開されて、日本でもインド映画が盛り上がった際には「あの映画に関しては、インド映画の中でも相当に変わっているという話を聞いていたので、“インド映画が来た”というよりは“不可思議な大作映画がやって来た”という感じだった」と明かす。「それはそれでエポックメイキングではあったけれど、あれによってインド映画というのは、どれも『ムトゥ』みたいなものだという印象が付いちゃった。日本のインド映画需要にとって、不幸なことだったのかもしれないですね」と、短命に終わったインド映画ブームを考察する。

インドで大ヒットした最新ボリウッド映画4本の上映企画“ボリウッド4”の中でも、特にお気に入りだという本作。「誰もが感じるであろう人生に対する希望や絶望を描きつつ、最終的には“人生、捨てたもんじゃない”ってことを説教臭くなく、笑いをまぶして教えてくれるんですよ」と、その魅力を説き明かす。

「変化球を投げなきゃいけないという脅迫概念が映画界にはあるので、今、こういう(真っ直ぐな)映画を作るのって難しいと思うんです。でも、ボリウッド映画全体に対して言えることですが、直球の部分がいまだに残っている。そこが素晴らしいと思います。ストレートに心のミットに入ってくるっていうのが、ボリウッド映画の魅力なんじゃないですかね」

「きっと、うまくいく」は、5月18日から全国公開。

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