東京株式市場の主導権を握る外国人投資家。彼らが銘柄を選別する基準は、国内勢とは微妙に違うので、まとめてみた、買いを呼びそうな銘柄もピックアップ! 過去の株高局面での海外勢の投資行動をチェックすれば、次の有望銘柄が見えてくるはずだ。


買いグセ? 海外他社と比較
国際機関投資家の常識。他国の同業と業績を比較
日本人はつい、同業他社との比較で株価の割高・割安を考えてしまう。トヨタ自動車が3割高でホンダが1割高なら、ホンダが出遅れている、という論法だ。
ただ、世界中に分散投資する国際機関投資家はトヨタ株を評価するとき、米国のGMやドイツのフォルクスワーゲンを基準にする。日立製作所やパナソニックは東芝やソニーではなく、米国のGEや韓国のサムスンと比べる。対海外他社比で割安なら、国内同業の2倍でも買ってくる。自動車や電機以外の業種でも、業界トップ銘柄にはこうした傾向がある。



買いグセ? 海外IR+海外上場
IR重視でリスク管理。国際会計基準も高評価
外国人投資家から見れば、時差があって制度も違う日本企業への投資はリスクの大きい外国株買い。少しでも?想定外〞を減らすために、IR(投資家向け広報)活動の充実した企業を選ぶ傾向が強い。英文情報の充実も大きなポイントである。
さらに、ニューヨークやロンドンなど海外市場重複上場していれば、コンプライアンス(法令順守)重視の海外勢の信頼は高まるものだ。最近では、グローバルスタンダードである国際会計基準の前倒し適用も、海外勢から高く評価されるという。



買いグセ? 日経平均よりMSCI
構成比の大きい銘柄を売るときは買いと同じ順
長期保有の機関投資家は特定銘柄での一発勝負を避け、市場全体に連動するようにポートフォリオをつくるものだ。日本では、TOPIXに連動するように銘柄や購入株数を選ぶ機関投資家が多い一方、外国人投資家はMSCI指数を重視する。ある程度、銘柄数を絞り込んで買う場合でも、MSCI構成比の大きい銘柄から順に買い付けていく傾向があるという。
株を売るときは買いのときと同じ。MSCI構成比の大きい銘柄から順に切り離されていく。売りモードに転じたら、しばらく売りが続くので要注意だ。



買いグセ? 6割は短中期売買
値幅を稼いですぐ売却。振れ幅の大きい銘柄が有利
外国人投資家による売買比率は東証全体の60%を占めるが、株主に占める割合は20 %台半ば。海外勢は日本株を活発に売買するものの、期末時点では株を売ってしまっているケースが多い。一説には7割が短期売買ともいわれる。
バブル崩壊後、日本株を「トレーディング・ストック」として位置づける外国人投資家が多い。安定株主となって成長を見守るのではなく、値幅を稼いだら売却する前提で買うケースが多いというのだ。このため、株価変動率が高く、日経平均よりも振れ幅の大きな銘柄が外国人投資家に好まれる。



買いグセ? リーマン・ショック以前の持ち株比率
外国人持ち株比率は回復中。低比率銘柄に買い余地
日経平均が1万2300円を回復したとき、証券各社は「リーマン・ショック前の水準に戻った」と歓迎するレポートを出した。資金の流れがようやくパニック前の水準に回復し、業績や成長性を正当に評価できるマーケットに戻ったことを意味する。
そこで投資銘柄を探す際、外国人投資家の持ち株比率が参考になる。業績が回復しているのに、外国人持ち株比率が2008年秋のリーマン・ショック当時の水準を下回っている銘柄は、株価上昇が出遅れている可能性が大きく、海外勢の買いが期待できる。



買いグセ? とにかくROE
高効率経営を要求。株主還元も重要!