齊藤正明氏&常見陽平氏に聞くビジネスサバイバル術 (4) スキルアップと人脈づくりを効率よく行う方法

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どんな仕事にもゴールはなく、日々の努力が必要です。スキルアップを目指して、資格などの勉強している人も多いのではないでしょうか。また、仕事の幅を広げるために、仕事を通じて知り合った人と交流を深めることも多いと思います。

どのような業種でも、スキルアップと人脈づくりは大切な要素。それを効率よく磨く方法について、キャリアアップ支援を手掛ける齊藤正明氏と常見陽平氏にうかがいました。

――効率よくスキルを磨く方法を教えてください。

齊藤氏「自分がされたくないことを1個でも減らせば、それだけでもスキルアップになると思います。嫌な上司は反面教師になりますしね」

常見氏「特別なことをするよりも、まずは目の前のことを真剣に取り組むほうが効率的ですよね。しかしながら、スキルアップしようとしていることが、目の前の仕事と合っていない方が多く感じます。

たとえば、資格取得にしても、やったこともないような分野の資格に挑戦しようとするからつらくなるんですよ。教養として学ぶならいいと思いますが、転職に有利だといわれている資格を何も考えずに取得しようとする人が多い。資格を取ればなんとかなる、取得したことでえらくなったと思ってしまうからなんですよね」

齊藤氏「資格を取得する目的が明確でない人は、たしかに多いですね。自分のステップアップのためなのか、会社のためなのか、目的がわからずに資格の勉強をしているように感じます」

常見氏「資格を取ること=スキルアップではないんですけどね。今の仕事を楽にするとか、どうやったら使えるのか、その価値を考えるべきではないでしょうか。たとえば、経理なら簿記の勉強をするとか、仕事に関係するものを選んだほうがいいですよね」

――続いて、人脈作りについて教えてください。ビジネスにおいて大切だといわれますが、それはどうしてでしょうか。

常見氏「『人脈』という言葉は、人脈がない人が使う傾向にあります。知っている人が多いだけで人脈があると勘違いしている人が多いもの。人脈が大事なのは、困ったときに助けてくれたり、相手にも自分にもメリットがあったりするからだと思います」

齊藤氏「人脈が大事だなと思うのは、仕事をショートカットできることですかね。キーマンを知っているかどうかで、進行速度が変わります。

キーマンとつながりがなくても、いまの仕事相手に成果を出し、信頼されることでキーマンにつなげることも可能なので、やはり目の前のことを丁寧にこなすことは大事です」

常見氏「仕事で会った人たちに丁寧に接することは基本ですね。これは下手に出ればいいわけではなく、本音で話すことが求められる場面もあります。

ぼくはとあるパネルディスカッションで意見が衝突したことがあったのですが、その相手からコンサルの依頼をいただいたことがありました。腹を割って話すことも必要だし、相手の期待に応えることで次につなげられると思います。相手にとってメリットがあると思ってもらうことが重要ですからね」

――どのようにして人脈を築けばいいでしょうか?

齊藤氏「人脈作りについて、飲食店を例にするとわかりやすいと思います。たとえば、サービスや雰囲気がよいところや、おいしい料理を提供する店には、魅力を感じる人が多いのでリピーターが増えますよね。でも、客引きをしている店はリピーターがいないから新規開拓しなければならない。ビジネスでも同様のことがいえます」

常見氏「話しかける勇気も必要ですが、この人に会いたい、話したいと思ってもらうことが大事ですよね」

――齊藤さんは新著の中で、異業種交流会での失敗談を語っていますが、人脈作りには効果がないのでしょうか。

齊藤氏「異業種交流会では、気の弱い人は負けてしまいます。なかなか声をかけられなかったり、勇気を出して話しかけてもかわされてしまったりして、思うように人脈を築けないことが多かったですね。

やっとの思いで名刺交換をしても、その後のフォローをしなくては人脈にはなりません。これは合コンと同じですね。交流会に参加するのであれば、仕事に関係する分野がいいでしょう」

常見氏「がんばっている人には、向こうから声をかけてきます。そんな美しい人脈を築けたときはうれしいですよね」