3つ目の「ドラマティック」の部分について。これまではさまざまな歴史事象がムービーなどで表現されてきたが、本作ではクエスト的に挑んでいくシステムを採用。当時の状況をよりリアルに再現し、あたかもプレイヤー自身が歴史を動かしているような気分が味わえるという。また、歴史ファンのニーズに応えるべく、発売後はダウンロードコンテンツの配信も予定している。

イベントは、シブサワ氏と小笠原氏に加え、ゲストMCの歴ドル・美甘子を交えてのトークショーへ。シブサワ氏は、初代『信長の野望』について「1983年まではアーケードとPCでのゲームソフトが中心だったが、7月にはファミリーコンピュータが発売され、今のゲーム業界の原型となるようなゲームが揃った」と当時を振り返りながら、「当時はアクションゲームが主流だったが、私はもっと戦略や戦術を楽しめるようなゲームを作りたいと思っており、加えて歴史も好きだったので、それが『信長の野望』へとつながっていった」とシリーズの原点について語った。

さらにシブサワ氏は、今のコーエーテクモゲームスが、まだパソコンショップ「光栄マイコンシステム」だった時代の貴重な写真を披露し、「栃木県足利市の田舎の山奥に実家があり、洋間をオフィスにしてベーシックのプログラムを打ち込んでいました」と説明。さらに、ユーザーからの強い要望で、初代『信長の野望』は、最終的に38種類のパソコンに移植したというエピソードも飛び出した。これだけの移植作業だと相当な労力がかかるはずだが、シブサワ氏は「ゲームは遊ぶのも楽しいですが、作るのも楽しい」と笑顔で答えていた。

そのほか、『信長の野望』のコラボレーションタイトルについても言及。「『ポケモンの野望』はポケモンの石原恒和社長が、『AKB48の野望』は秋元康氏がそれぞれ『信長の野望』の大ファンと言うことで実現しました。今後もコラボレーション作品は続けていきたい」と展望を語った。さらに、『信長の野望』をはじめとした”歴史”の魅力について、小笠原氏は「実際、過去に起きた事象が何百年にも渡って語り継がれていること。その前提があって、ゲームをプレイする際には、ユーザーの知識と結びついて楽しく感じられる」、シブサワ氏は「戦国の混乱の中で生き抜いてきた英雄や武将たちに魅力を感じる。また、ゲームではIFのストーリーが楽しめ、そこも醍醐味」と、それぞれの想いを明かした。

そしてシブサワ氏は、「信長は創造と破壊を繰り返して時代を上り詰めた。今回は創造にスポットを当てることで、彼が何を考えて行動してきたのかをプレイヤーも同じ気持ちになって時代を築いてみてほしいという思いから」と本作『信長の野望・創造』のタイトルの由来を説明。小笠原氏は「本シリーズのファンであった頃から20年間の知識を”創造”に詰め込みました。しばらく『信長の野望』から離れていたファンにも面白いと思ってもらえるタイトルを目指します」と全力でこのタイトルを制作することを宣言している。

最後にシブサワ氏は「ファンの期待に答えるべく、小笠原とタッグでゲームを作り上げていきます。前作『天道』のいい部分を引き継ぎながら、オリジナリティ溢れる作品に仕上げていきますので、ご期待ください」と締めくくった。なお、今回の発表会の一部は、後日WEBでの放送も予定されている。

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