外部要因を嘆かずにさらに成長するという強い姿勢

 最近の日経平均株価の急騰は、前民主党政権に対する外国人投資家のネガティブな評価を受け、極端に割安な状態にあった日本株の価値が元に戻りつつあるにすぎないと分析するのは、カリスマファンドマネージャーとして知られる藤野英人氏だ。

「長らく日経平均株価は?民主党ディスカウント?とでも呼ぶべき異常な状態にあった。ただし、皆さんが誤解しがちなのは日経平均が安かったからと言って、日本企業の大半が株安に悩んでいたわけではないということ。実は、この10年で約7割もの日本企業が株価を上昇させている。つまり、日経平均に大きな影響を及ぼす有名な大企業だけが株安の状況にあっただけで、多くの企業はリーマンショックや円高などの外部要因とは関係なく、株価を上げていたのです」

◆顔写真をHPなどに公開しているかも重要◆

 5700社以上を取材した藤野氏が、厳しい外部要因を受けても成長し続けた企業に共通することとして挙げるのは、経営陣の?アニマルスピリット?だ。

「伸び続けた企業は、例えば円高だからダメだなどと言うことなく、自ら新しいビジネスを確立し、収益機会を増やした。現在、株価を上げている企業の中には円安の恩恵だけで業績を回復している企業がある。当然、円高に転じればまた収益を失うわけで、投資対象として適格とは言えないでしょう」

 では、具体的に藤野氏が?攻めの姿勢?を評価している企業はどこか。自ら運用する投資信託「ひふみ投信」に組み入れた銘柄の中から、特に評価しているものを挙げてもらった。

「今や業界首位の店舗数の『カラオケ本舗まねきねこ』を運営するコシダカホールディングスは、独自の居抜き再生型モデルで成長が著しい。同じく徹底した低コストのビジネスモデルがおもしろいバイオベンチャーのスリー・ディー・マトリックスや、ソニー製品を中心に映像系部品を供給するUKCホールディングスなどは、特に強気の経営姿勢を感じます」 

 このほか、主軸のコインパーキング事業に加え、カーシェアリング事業の拡大を図るパーク24や不動産事業の多角化を進める三菱地所なども有望という。ちなみに藤野氏は、経営陣のアニマルスピリットを量る目安として、HPなどに顔写真を公開しているかどうかも参考にしているというので、皆さんもチェックしてみてほしい。

表 

※表の掲載は企業コード順。株価は2月4日時点のもの。

藤野英人

藤野英人
■カリスマファンドマネージャー

レオス・キャピタルワークス取締役・最高投資責任者(CIO)。1966年富山県生まれ。国内外の運用会社で活躍。22年間で5700社以上を取材し、日本株だけで勝ち続けている。