『いくらやっても決算書が読めない人のための 早い話、会計なんてこれだけですよ!』

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アベノミクスの効果か景気のいい決算が連日発表されているが、決算書なるものをきちんと読みこなせる人はどれぐらいいるのだろう。細かい数字の羅列を見ただけで頭痛がしてくる人もいる。だが、決算書は通知表のようなものだ。会社の本当の強みや弱みが手に取るようにわかり、ビジネスに役立つ情報が詰まっている。難しい、面倒だと思わず、一度チャレンジしてみよう。

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会計用語に頼らず決算書を読む法

『いくらやっても決算書が読めない人のための 早い話、会計なんてこれだけですよ!』

日本実業出版社からの『いくらやっても決算書が読めない人のための 早い話、会計なんてこれだけですよ!』(著・岩谷誠治、1470円)は、タイトルの通りの内容である。「決算書なんか一生読めない」とあきらめていた人に、「苦労したからといって会計が身につくわけではありませんよ」と励まし、簡単に理解できるようになるための5つのポイントをあげる。

著者によれば、専門用語の暗記に頼るからすぐ忘れて挫折するのだという。そこで会計用語を使わずに会計の仕組みをざっくりと説明し、「暗記せずに決算書がわかる魔法の方法」を編み出した。「図を追うだけで仕組みがわかる」「時系列に並べる」「B/S似顔絵分析法」といった方法で会計オンチをなくそうというわけだ。

数字の裏にある生きたビジネスを読む

現代ビジネスパーソンが身につけるべきスキルは3つあるという。英語、パソコン、そして会計だ。単に知っているだけなく、実際に仕事に役立つかどうかが問題である。阪急コミュニケーションズの『有価証券報告書を使った 決算書速読術』(著・望月実、花房幸範、1575円)は、「仕事に使える会計」を習得してもらうための本である。

有価証券報告書とは、投資家のために企業が営業内容や経理状況を公表するもので、従業員の給料、所有している土地や建物、抱えているビジネスリスク、資金調達などの企業情報が得られる。これらの数字の裏にある生きたビジネスの実態を読みとるのがプロであり、できるビジネスマンだ。吉本興業やスターバックス、ミクシィなど具体的な企業をあげ、有価証券報告書を道具に使い必要な情報を取り出すテクニックを伝授する。

粉飾決算をめぐる中小企業VS検察

『四〇〇万企業が哭いている ドキュメント 検察が会社を踏み潰した日』

自らの正義を過信し強引な捜査で冤罪を生み出す検察の手法が批判にさらされているが、講談社からの『四〇〇万企業が哭いている ドキュメント 検察が会社を踏み潰した日』(著・石塚健司、1575円)は、粉飾決算をめぐり「正義の味方」であるべき検察が「中小企業を絶望の淵に追い詰める」様子を描いたノンフィクションである。

粉飾決算が許されるはずのないことは誰でも知っているが、中小企業400万社のうち7割以上が手を染めているのが実情という。本書に登場する中小企業は苦境からの立ち直りをかけ、銀行融資を受けるために粉飾するが、経営者はコンサルタントともども逮捕される。銀行取引はストップされ再生の道を断たれ、取引先は連鎖倒産に陥る。企業の懸命な生き残り策と検察の狙いと論理。決算書が闇の中の真相を浮かび上がらせる。