バリ女のための子育て支援策なのに
なぜバリ女の評判がすこぶる悪いのか

 最近、女性の働き方や生き方に関する政策トピックスが話題になっている。安倍内閣が打ち出した「育休3年」と「女性手帳」のことだ。

「育休3年」は、育児休業制度を現在の最長1年半から3年に延ばすという構想。また「女性手帳」は、妊娠・出産に関する知識や情報を盛り込んだ「生命と女性の手帳」を10代から女性に配布するというものだ。いずれも、日本の女性のライフプランについて、国が具体的な施策を提案した内容となっている。

 出産や育児に関する人生設計は、当然、仕事と家庭の両立を目指すバリバリ女子(以下、バリ女)からの関心も高い。ところがこれらの政策は、当事者であるバリ女たちの評判がすこぶる悪いようだ。

「これらは、ポンコツおじさんが考えたポンコツ政策に見えます。働く女性の実感からはちょっと遠いですね」と一刀両断するのは、東京都在住で高齢者の福祉サービスに携わるAさん(35歳)である。ニュースが出るや否や、女性たちのこうした批判がネット上に溢れる事態となった。

 政府は、今回の「育休3年」「女性手帳」を、女性が出産・子育てをし易くするためのポジティブな政策として打ち出したつもりだったのだろう。それなのに、なぜ批判が出るのか。今回はちょっと趣向を変え、国の政策に視点を移して、おじさんたちが考える子育て支援が女性のニーズとミスマッチを起こしている原因を、考えてみたい。

 結論から言ってしまうと、バリ女たちの批判の根底には出産や育児に対する男女間の「非対称性」があると思う。今回の問題は、それを見事に顕在化していると、筆者は考えている。

 その証拠に、「育休3年」と「女性手帳」ともに、発表されている提案をよくよく吟味してみると、男性に対する言及もあるとはいえ、実際には「出産や育児は女性だけのものという意識を助長するのでは」と曲解されそうな内容とも受け取れる。

 特に働く女性は、仕事と家庭の両立における男性の理解不足に悩んでいるケースも多く、今回の報道を聞いて、「あぁ、やっぱりな」と失望が広がってしまったのだろう。

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