銀行トリビア (24) ”ゴルゴ13”も愛用--「スイス銀行」ってどんな銀行?

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『ゴルゴ13』が仕事の報酬を振り込ませるのが”スイス銀行”。『ブラック・ジャック』や『ルパン三世』も利用しているようです。いったいなぜスイス銀行なのでしょうか。そして、スイス銀行とはどんな銀行なのでしょうか。

残念ながら「スイス銀行」という銀行は実在しません。ただ、スイスの銀行は法律によって顧客の情報を第三者に漏らすことを固く禁じられています。また、スイスの銀行の中でも「プライベートバンク」と呼ばれるものは、口座が顧客の名前ではなく、番号だけで管理されます。

こうしたことから、ゴルゴ13は非合法なやり方で得たお金を預けるために、スイスのプライベートバンクを利用しているということなのでしょう(実際には口座を開設するときに審査があるので、非合法なお金が受け入れられることはないようですが)。

プライベートバンクは、富裕層の資産を預かったり運用したりするための小規模の銀行です。古い歴史をもつところもあり、王侯や貴族などの資産家が代々利用していることが多いようです。長い年月にわたって顧客とのあいだに信頼関係を築き、それに基づいて、資産運用だけでなく、相続に関するコンサルティングや手続きなども行うほか、不動産や美術品の売買、結婚相手探しからホテルや航空券の手配まで、顧客のさまざまなニーズに応じたサービスを提供します。

一方で、プライベートバンクの口座は資産運用が目的なので、給与振り込みや公共料金の引き落としなどはできず、通帳やキャッシュカードもありません。

一般的な銀行と違って、プライベートバンクは企業や個人への融資は行なわず、口座管理料や、預かった資産を運用して得られた利益の一部を成功報酬として受け取ります。そのため、顧客は口座に一定以上の残高を置いておかなければなりません。その金額は最低でも数億円といわれます。

プライベートバンクは融資を行わないので、不良債権が発生することがなく、銀行としての安全性は高いといえます。また、スイスは永世中立国で戦争に巻き込まれる心配がない点も、お金持ちが何世代にもわたって資産を守っていくのに適しているといえます。

条件さえ満たせば、日本人でもスイスのプライベートバンクに口座を開設することができ、それを仲介する業者もあります。

また、一般の銀行の中には、富裕層向けにプライベートバンクと同じような資産の管理や運用を行うプライベートバンキングサービスを提供しているところもあります。口座開設には、やはり最低でも1億円は必要なようです。