投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の5月7日〜5月10日の動きを振り返りつつ、5月13日〜5月17日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は上昇。週末には一時14600円を回復し、2008年6月高値水準に。日本の大型連休明けの東京市場は、連休中に発表された米国の予想を上回る雇用統計の結果を受けてのギャップ・アップとなり、日経平均は500円近い上昇をみせた。

 そして、週末には米国の景気回復に対する期待感が高まり、為替市場で円相場は4年1ヶ月ぶりに1ドル100円を突破。これがトリガーとなり、今週2回目のギャップ・アップで日経平均は400円超の上昇へ。

 主要な銘柄の多くが買い気配から始まるなか、5月SQ値は14601.95円に。これが上値抵抗と意識されるかにみられたが、輸出関連を中心とした強い値動きが続くなか、日経平均は一時14636.81円まで上げ幅を拡大している。多くの銘柄が買い気配となるなかで5月SQ値が幻とならなかったことは、相当相場の地合いの良さが窺えた。

 日経平均は2008年6月高値水準を回復したことにより、心理的には長期的なダブルトップ形成が意識されやすい。そのため、利益確定の売りも出やすく、足元で急騰していた銘柄などは利食いによって乱高下的な動きが目立ってこよう。

 もっとも、円相場は節目の1ドル100円を突破し、こちらもいったんは達成感が意識されるものの、米経済の回復を背景としたドル買いが継続しよう。また、7月の参院選に向けた「アベノミクス」への期待感から、円売り姿勢が続くとみられる。

 決算発表が進むなか、輸出企業の想定為替レートは1ドル90〜95円、1ユーロ120〜125円レベルが大勢だった。ニコン<7731>の大幅な上昇をとっても、強気の14年3月期計画に対して慎重論もあったが、円安効果で上振れ余地があるとの見方になるなど、相場の変化もみられる。

 円安メリットが見込める銘柄については、この押し目待ちに押し目なし、の環境下で、持たざるリスク、への意識にもつながりそうである。また、今週はメガバンク3行の決算発表が予定されている。メガバンクが現在の高値保ち合いから上放れをみせてくるようだと、相場のムードを一段と明るくさせよう。

 また、今週はバイオ株が乱高下となったが、すかさず「ビッグデータ」「マイナンバー」「セキュリティ庁」といったIT関連へ向かわせる材料が相次いだ。安倍政権がデフレ脱却のために掲げる「3本の矢」の中のひとつである成長戦略を、6月をめどに策定する。

 7月の参院選に向けて政策に絡んだ報道が出続けることにより、休むも相場、を待つ声も出てきそうだ。目先的な調整を交えつつも、日経平均は1ドル100円突破をキッカケに第2弾のロケットが点火した格好であろう。