左がプロデューサーのケヴィン・フェイ、右が監督のシェーン・ブラック
 - 写真:細谷佳史

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 全世界でかなりの大ヒットが予想される『アイアンマン3』は、『アイアンマン2』だけでなく『アベンジャーズ』の続編でもあり、エイリアンとの戦いで精神的トラウマを負ったトニー・スタークの苦悩を描くなど、今まで以上に人間くさい作品となっている。『リーサル・ウェポン』シリーズの脚本を手がけ、ロバート・ダウニー・Jr主演の『キスキス,バンバン』で監督デビューしたシェーン・ブラック監督に、新作で一番気を使った点を聞いた。

 「トニー・スタークのキャラクターに戻ることが一番のチャレンジだった。メタルスーツは格好いいけど、僕にとってそれは味付けでしかないからね。一作目でトニーは、絶望的な状況から創造力を駆使してメタルスーツの中に入る。今回それと同じ創造力をどうやってトニーにまた与えることができるか考えたよ。彼にアイアンマンでいることをもう一度考えさせるためにね。それでメタルスーツや彼が暮らしている家とか、彼に快適さをもたらしているものをすべてはぎ取ったんだ」

 『アイアンマン』シリーズの成功は、トニー役にダウニー・Jrを起用したことに尽きるが、ブラック監督は役者としてのダウニー・Jrの魅力をどう見ているのだろう?

 「彼は与えられた題材をさらにいいものしてくれる役者だ。どうやったらよくなるか常に考えている。撮影ではテイクごとにアドリブを交えて違った芝居をし、監督にいろいろなアイディアを提供してくれる。それと女性はロバートのことが好きだ。彼の目を見たらうっとりしてしまうからね」

 発表する作品すべてがヒットするという奇跡的な成功を続けるマーベル。マーベル・スタジオの社長で本作のプロデューサーでもあるケヴィン・フェイギは、マーベルの成功は、「それぞれの作品を独自のものとして扱うことにある」と教えてくれた。

 「作品同士の繋がりはあっても、1本1本が独立した作品として成り立っている。それと一度決めたことは変えない。例えば『アベンジャーズ』が大成功しても、『アイアンマン3』にハルクやシールドを登場させることは考えず、キャラクター中心の物語を貫くことにしたよ」

 また今回、日本でさらにアイアンマンファンが増えることをフェイギは期待している。

 「日本では女性の観客が大事なのは聞いている。この作品を子どもや男性が好きなのは当然だけど、実はこちらでの試写の反応を見る限り、子どもや男性に負けないぐらい女性の反応もいい。なぜなら感情豊か作品に仕上がっているからね。トニーと子どものやりとりやペッパーとの関係などを通して。だからこれは子どもや男性だけでなくみんなが楽しめる娯楽作なんだ」

 ピクサー同様、どんなに成功しても冒険を恐れず常にユニークな作品作りを目指すマーベル。今後もスーパーヒーロー・ブームは続きそうだ。(取材・文:細谷佳史)