目指したのは新ジャンルの新スタンダード、「キリン 澄みきり」発売

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「キリンじゃなくちゃつくれないものを、もう一度つくろう」。何とも情熱的なフレーズが書かれているだけの、真っ白なビール缶がキリンビールより編集部に届いた。5月14日に発売される新ジャンル「キリン 澄みきり」のサンプルらしい。

缶に熱いメッセージだけが書かれているというのは斬新だ。その真意を聞くため、早速キリンビールを訪ねた。

編集部に届いた真っ白なビール缶は、同社が実施した「キリン 澄みきり」の無料サンプリングのために作られたものだった。このキャンペーンは、抽選で1万名に同商品(350ml)2本と、同社のスタッフの手書きメッセージが書き込まれたリーフレットが送られるというもの。残念ながらこのキャンペーンは4月29日に終了しているが、同社を訪れたこの日は、新商品開発グループの社員の方々がメッセージを書く場面に居合わせることができた。

なぜこのような取り組みをすることになったのか。そして、社員をそこまで熱くさせるほどの「キリン 澄みきり」という新商品はいったいどのようなものなのか。新商品開発グループの土屋義徳主査、北島苑さん、山口洋平さんに話をうかがった。

――「キリン 澄みきり」は、今までにない新ジャンルということですが、商品開発の経緯を教えてください。

北島さん「新ジャンルについて改めて考えた際、価格帯が手ごろなためかカジュアルな商品が多いと思いました。そこで新ジャンルでかっこいい商品を作りたいと思い、2012年の9月ごろに商品開発をスタートさせました」

――「キリン 澄みきり」の最大の特長は何ですか?

北島さん「何といっても麦100%であることです(麦芽・大麦・大麦スピリッツを使用)。大麦はおいしさをもたらす一方で、どうしても雑味が出てきます。しかし『キリン 澄みきり』は、麦100%でありながらも雑味や嫌な後味がなく、澄みきった飲み心地を実現したものです。キリンの商品である『淡麗〈生〉』や『キリンラガー』などの開発でこれまで培ってきた弊社の経験と技術力をすべて集結させました」

――パッケージデザインもシンプルでとても印象的ですね。

北島さん「この商品の持ち味を言葉にすると”芯がある”、”ピュア”、といった表現ができます。それをデザインするときに、研ぎ澄まされた刀というイメージが浮かび、パッケージのコンセプトにしました。堂々としたたたずまい、凛(りん)とした刀をあえて現代的に”KATANA”とローマ字にすることで、今の時代に合ったデザインにしました」

――シルバーの色は刀をイメージしているんですね。

土屋さん「商品開発時には、宮本武蔵をイメージしながら作りました。”迷いなく”、”潔く”といったブランドイメージです」

北島さん「店頭に並んだときに、このデザインは、逆に異質さが際立つのではないかと思っています」

――「キリン 澄みきり」の味はどのように決めたのですか?

北島さん「ビールは週末や特別な日に飲むもの、それに対して新ジャンルは毎日飲むもの、という感覚を持つ人が増えているように思います。そこで、毎日飲んでも飲み飽きない味を純粋に追求しました」

山口さん「『キリン 澄みきり』は、ふだんビールをよく飲む層にも是非飲んでもらいたいですね。新ジャンルがここまでおいしくなっていることを知ってもらいたいです」

――プレミアムビールなどではなく、価格の安い新ジャンルで商品開発を進めたのはなぜですか?

山口さん「今、一番家庭で飲まれているのが低価格の新ジャンルです。だからこそ、そのカテゴリーで勝負することに意義があると考えました」

土屋さん「私たちが目指したのは、新ジャンルから新しいスタンダードな商品を作ること。毎日飲まれるものとして、お客さまに喜んでもらえるものを世の中に売り出したかったのです」

――手書きのメッセージを社員の皆さんが直筆するというのはユニークですね。なぜ手書きなのですか?

北島さん「この商品への思いをお客さまに伝える最上の方法だと考えたためです。様々な部署の人間が集まって、『キリン 澄みきり伝道師活動』と称して参加しています(笑)」

――メッセージを書き込むリーフレットは何枚あるのでしょうか?

北島さん「本社内で1万枚あり、500名の社員が手分けしてリーフレットの背面にメッセージを直筆しています。各工場なども合わせると合計2万2,000枚ほど。それに加え、営業担当者が自ら書いて配ったりすることもあります。メッセージを書いているスタッフは合計でおよそ3,000名。これほど多くの人数でプロモーション活動に参加するのはかつてないことです」

社員の情熱がこめられた新ジャンル「キリン 澄みきり」の発売日は5月14日。ラインナップは350ml缶と500ml缶で、価格はオープン。是非試してみてはいかがだろうか。