意気込みを語った周防正行監督と上白石萌音

写真拡大

周防正行監督の最新作「舞妓はレディ」の製作が決まり、「Shall we ダンス?」以来約18年ぶりとなるエンタテインメント作品に挑むことが決まった。本木雅弘主演作「シコふんじゃった。」(1992)撮了後から構想を練り、20年以上も温め続けてきた渾身の企画。主演オーディションには800人が参加したが、最終選考のカメラテストで周防監督を「今すぐ本番が撮れる!」とうならせた上白石萌音が主人公・春子役に抜てきされた。

タイトル「舞妓はレディ」は、20年前から決まっていたという。オードリー・ヘプバーン主演作「マイ・フェア・レディ」からの語呂合わせだったそうで、「オヤジギャグですよね(笑)。でも、これだけで何かをイメージできるような華やかな感じも、とぼけた感じもある」と説明。さらに過去作を例に挙げ、「英語とカタカナの組み合わせだったり、シコをあえてカタカナにしてみたり。今回は漢字とカタカナで、あの頃の僕のセンスが濃厚に漂っている。久々に法律の世界から離れるので、『Shall we ダンス?』の世界観に近い作品になるかもしれない」と、タイトルに込めたこだわりを明かした。

主演の春子に扮する上白石は現在15歳で、11年の東宝シンデレラオーディションで審査員特別賞を受賞している。周防監督は、起用の理由を「磨けば光る原石。すれていないというのが一番です。彼女はショックかもしれないけれど、あか抜けないという魅力があった。だけど演技をしたり、歌ったり踊ったりしたときに表情が変わる。それが印象的で、書類選考とかちょっと会って話しただけだったら、選んでいないと思う」と話す。また、35ミリフィルムで撮った上白石の姿をスクリーンに映して確認するなど、妥協なき姿勢に期待は高まるばかりだ。

映画は、鹿児島生まれ、津軽育ちの春子が厳しい姐さんや女将さんのもと、京都弁、唄や舞踊の稽古にめげそうになりながらも、一人前の舞妓になることを目指して花街で懸命に生きる姿を描く。上白石も鹿児島出身ということもあり、京都弁には苦労している様子。それでも、「京都弁と花街の言葉とでは少し違うんですね。『どす』とか『…してはる』とか、ふんわりしていて好きです。撮影が終わったら、使いこなせたらいいですね」と目を輝かす。

半年間におよぶオーディションを終えた上白石は、京都を2度訪問し、実際に置屋に1泊したという。「舞妓さんや芸妓さんと一緒にご飯を食べたり、同じお風呂を使わせてもらいましたし、いろいろな悩みを聞かせてくれました。でも、すごく楽しそうでした!」。周防監督は、「スカウトされていましたよ。『女優なんてやめて舞妓になった方がいい』ってね」とニヤリ。京都弁についても、「身につけていく苦労も見どころのひとつ。まんま、いきますよ。映画では所作とか言葉も完成度を高めていくので、最後には『これぞ舞妓!』という姿を誕生させたいと思う」と語った。

これまでにも、舞妓をテーマにした作品は時代ごとに製作されてきた。周防監督は、「若尾文子さんの舞妓姿(『祇園囃子』など)もありました。映画監督が興味をもつだけの、スタイルのある世界なのでしょうね。かつての作品と、今回つくる花街の話を比べることで、日本の時代の変化というものが見えてくるのではないか」と熱く説く。上白石に対しても、「この作品は、スター誕生の映画だと思っている。今回オーディションした子たちはみんな、この世界でやろうという意識を強く持った子たちばかりだった。その代表ですから。女優さんへの一歩を、僕がきちんと手助けでたらいいですね」と親心をのぞかせた。

オーディションが終了した昨秋から、京都の紅葉などの実景撮りが進んでおり、上白石は5月中旬にクランクイン。京都の花街を再現した巨大オープンセットでの撮影、京都ロケ、都内近郊でのロケを行い、14年1月の完成を予定している。

「舞妓はレディ」は、14年に全国で公開。

■関連記事
美少女がずらり登壇! 「東宝シンデレラ」受賞者4人が初主演デビュー
「東宝シンデレラ」グランプリに史上最年少10歳の上白石萌歌さん
草刈民代、夫・周防正行監督が撮るベッドシーンに「悪いピンクが出なければ…」
これで見収め草刈民代の渾身エロス 周防監督「すげえ…」
周防正行監督、妻・草刈民代に「終の信託」するも忘れられる