3カ月で高得点を目指す最短ルートはこれだ

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■生き残るために最低限のスコア

企業のグローバル化が進む今日、TOEIC600点というのはビジネスパーソンが生き残っていくためのボーダーラインだといっても過言ではありません。実際、私の周りでもTOEICのスコアを昇進や昇給の基準、あるいはリストラの足切りにする会社は、ここ数年すごい勢いで増えています。

現在、大卒新入社員の平均点は450点程度。日本で学校英語だけを勉強してきた方のスコアはこのくらいでしょうが、それでも3カ月で600点、いや800点でも取ることは十分可能です。ただし、そのためには点数を上げるのに必要なことだけに集中してやる必要があります。

まずはTOEICの正しい情報を知ること。問題のパターンは決まっているので、それを踏まえて対策を立てるのです。本屋に行って攻略本を探せば、基本的な情報は簡単に手に入ります。ただTOEICには絶対出ないことまで延々と解説されているようなものも少なくありません。「英語オタク」的な著者が書いた本は要注意です。ネットの口コミなども見ながら情報収集し、良書を選んでほしい。「リスニングの解説が流れている間にパート3の問題を先読みする」といったテクニックが高得点獲得には必須なのです。

学校に通うのも有効ですが、やはり通う前に情報を集めて評価を確認しておくことが大事です。

攻略法の次は問題集でTOEICの出題に慣れる。600点が目標ならあれこれ手を出さず、『TOEICテスト新公式問題集』(国際ビジネスコミュニケーション協会)に絞るのがいいと思います。これにはVol.1からVol.5までありますが、Vol.1はやや内容が古いので、Vol.2から始めるといいでしょう。

TOEICにはリスニングとリーディングの2つのセクションがありますが、このうち短期間で点数が伸びるのは圧倒的にリスニング。同じ時間勉強するならリスニングの配分を増やしたほうが効果的といえます。具体的にはリスニングで380点を目指す。そうすればリーディングは220点で、合計600点になります。

600点であれば公式問題集を徹底的にやれば他の教材は必要ないと思いますが、関係代名詞や分詞がまったくわからない場合は文法の基礎を学ばないと設問の先読みや聞き取りにも支障が出ます。付属から上がった方やAO入試で大学受験の英語を勉強していない方にその傾向が強いように思います。お勧め本は安河内哲也氏の『安河内の<新>英語をはじめからていねいに』(東進ブックス)。入門編と完成編があるので、ぜひ両方やってください。

必要な単語数は基本的なものが1000語程度。あとは公式問題集をやりながらこれは重要だと思うものを、センテンスの中で覚えていくのが効率的です。ボキャブラリーがあやしいという人は、私の『1日1分レッスン! TOEIC Test』シリーズ(祥伝社)がお勧めです。たまに受験用教材を使って勉強する人がいますが、ビジネスに特化したTOEICとは出題される単語が違うので無駄になってしまいます。

仕事をしながら3カ月でやるには通勤時間と昼休みをうまく活用することです。また、余裕を見て半年や1年かけようなどとは考えないこと。準備期間が長くなればなるほどモチベーションの維持が難しくなって、途中で挫折する確率が高くなります。

3カ月で見事に600点を達成したら、ぜひそのまま続けて800点を目指してください。転職の武器にするなら必須のスコアです。

試験の点数がよくても、英語でビジネスができるわけではないというような批判も耳にします。しかしTOEICに出てくる文書や単語はビジネス現場で使え、決して非実用的な試験ではありません。英語力だけでなく、情報収集能力や記憶力、頭の良さなどを測るという意味もあるようです。仕事ができる人は要領よくスコアを上げられるもの。一定のスコアを取った後に、改めて実用英語を勉強すればいいのです。

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すみれ塾主宰 
中村澄子
同志社大学卒、エール大学でMBA取得。TOEIC教室を開催する傍ら、大手企業で講師も務める。

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(すみれ塾主宰 中村澄子 構成=山口雅之 撮影=澁谷高晴)