『図書館戦争』(4月27日公開)は有川浩の同名小説の映画化。2008年にはアニメ化もされている/[c] “Library Wars” Movie Project

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ヒットするほぼ全ての映画の宣伝文句に、「実写映画化」「劇場版」「続編」「リメイク」「前日譚」などの文言が躍る昨今。以前から多かった“原作もの”映画だが、ここのところ急激に増えているように感じられてしまう。当然のように今年も、原作を持つ映画が次々とラインナップされているが、実際にその割合はどのくらいなのだろう?実際に調べてみた。

【写真を見る】『L.A.ギャング ストーリー』(5月3日公開)はギャングとロス市警の抗争を描いたポール・リーバーマンの犯罪小説が原作

4月1日時点で、2013年4月〜12月の公開の予定が把握できた映画は302本。ドキュメンタリーをのぞくと邦画121本、洋画154本、で合計275本だ。このうち、原作となる小説、マンガ、ゲームなど他メディアがあるもの、または過去の映画をリメイクしたもの、そしてシリーズの続編となるものを「原作あり」として、その存在が確認できたのは邦画91本、洋画56本、合計144本だった。つまり、邦画の約75%、洋画の約36%、合計では約56%に原作があることになる。

原作のメリットはなんといっても世間の“認知度”だろう。これは企画を通す時点で、出資者を募る時点で、作品を世に広める時点で、何かと有利に働く。リスクを最小限に抑えたい製作側が人気の原作から映画を作るのは、もはや当たり前だ。

近日公開の話題作も例外ではない。小説を原作にした映画には『図書館戦争』(4月27日公開)、『L.A.ギャング ストーリー』(5月3日公開)、『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』(5月11日公開)があり、石川拓治のノンフィクションを原作にした『奇跡のリンゴ』(6月8日公開)などもある。人気シリーズ『名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)』(公開中)、『映画クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!』(公開中)も毎年恒例。『聖☆おにいさん』(5月10日公開)はマンガ原作の劇場版アニメで、『HK 変態仮面』(公開中)は実写映画化だ。『死霊のはらわた』(5月3日公開)など、ヒット作のリメイクもある。

最近では、ベストセラーのレシピ本をもとにした『体脂肪計タニタの社員食堂』(5月25日公開)や、女子中高生をフェティッシュに撮影した写真集から『スクールガール・コンプレックス 放送部篇』(8月17日公開)がつくられるなど、一風変わった“原作”まで映画になっている。映画が“ブーム”をつくる時代は過ぎ去り、“ブーム”から映画をつくる時代に変わってしまったのかもしれない。果たして、映画界は今後どのような原作に手を出すのか?目が離せない。【トライワークス】