「確定拠出型年金」ってぶっちゃけ何? 若手社員がベテランFPに聞いてみた (1) 「日本版401k」の”メリット”と”選べる金融商品”とは?

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現役世代は将来、今の高齢者ほど公的年金に頼れないのは確実。若い人ほどリタイア後に備えて”自分年金”を作る必要性が高いといえます。企業が社員の自分年金づくりのために導入しているのが「確定拠出型年金」、いわゆる「日本版401k」です。これは、社員1人1人が自分で積立金を運用していく仕組みなので、運用に関する知識がある程度ないと使いこなせません。

そこで今回は、今年から401kが導入される企業に勤務する若手社員4人が、401kに関するさまざまな疑問について、ファイナンシャルプランナーの馬養雅子氏に座談会形式で質問。その内容を紹介し、読者の方々にも理解を深めていただければと思います。

Mさん:401kってどんな仕組みなのですか?

馬養氏:社員が自分専用の口座に毎月一定額を積み立てて、それを自分自身の判断で運用していく仕組みです。運用にあたっては、複数ラインナップされている金融商品を選んだり組み合わせたりします。金融商品は途中での入れ替えや組み合わせ比率の変更が可能です。資産の運用状況はネットや社内LANなどでいつでも確認することができます。運用がうまくいって積立金を大きく増やせれば年金額も増えますが、運用がうまくいかないと年金額は少なくなるわけです。

Sさん:途中で積立をやめることはできますか?

馬養氏:原則として60歳まで途中解約はできません。積み立てて運用した資産を60歳以降に年金として受け取ることになります。

Aさん:転職したときはどうなるのでしょうか。

馬養氏:転職先に401kがあれば自分の口座の資産をそちらに移転させることができます。転職先に401kがない場合や個人事業主になった場合、個人型の401kを利用すれば資産を移すことができます。

Mさん:401kを利用するメリットはなんですか?

馬養氏:一番のメリットは、若いうちから少しずつリタイア後の資金を準備できることですね。将来のために何かしなければいけないと感じていても、そのために一歩を踏み出すことってなかなかできませんが、401kがあれば半ば強制的に準備をスタートできるわけです。

経済的なメリットとしては、運用で得られた利益に対して「税金」がかからないことが挙げられます。自分で預金したり投資信託などで運用したりすると、利息や分配金などに所得税と住民税がかかりますが、401kの場合はそれがないので、税金の分まで運用に回すことができます。運用で得られた利益をさらに運用するという”複利効果”が大きく、雪ダルマ式に資産を増やせることになります。

また、投資信託を証券会社や銀行で購入すると購入手数料がかかることが多いのですが、401kでは購入手数料はかかりません。また、運用のコストである信託報酬も低く抑えられていることが多くなっています。

税金がかからずコストが低いことから、自分で金融商品を使って運用するより、401kで運用したほうが運用効率が高いといえますね。

Sさん:自分自身で運用するといわれても、経験がないのでよくわからないのですが。

馬養氏:401kを導入するに当たって、企業は必ず、制度の説明会と運用に関する勉強会を開催することになっているので安心してください。

Mさん:運用して自分年金を作るといっても、ゴールがあまりにも遠くていくらくらいを目標にしたらいいか、ピンときません。

馬養氏:それはそうですよね。実際のところ、公的年金が30年後にどうなっているかわからないし、その間の物価上昇率も予測できないので、金額を目標にしても意味がありません。今は401kで自分年金のベースを作ると考えればいいのではないでしょうか。

Aさん:どういうもので運用するのですか。

馬養氏:401kで利用できる金融商品のラインナップは企業によって違うのですが、定期預金や保険商品のように元本保証の金融商品は必ず入ります。それ以外は投資信託が中心です。