齊藤正明氏&常見陽平氏に聞くビジネスサバイバル術 (1) 会社の人間関係、どうすればうまくやれる?

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多くのビジネスパーソンは、一日の大半を会社で過ごしているものです。長時間、同じ場所で働く上司や同僚とうまくいかないと、仕事もやりにくくなってしまいます。人間関係を円滑にするには、どうすればいいのでしょうか。

4月23日に発売した『「自己啓発」は私を啓発しない』の著書である齊藤正明氏と、就職活動やキャリアに関する著書を多数発表している人材コンサルタントの常見陽平氏に、人間関係に関するアドバイスをいただきました。

――年齢を問わず、人間関係に悩んでいる方は多いと思います。その原因はどういう点にあるのでしょうか?

齊藤氏「『自分が正しい』と思ってしまうことではないでしょうか。特にがんばれば夢がかなうと思っている右肩上がりの世代と、個人の安定を求める若手世代の方では、前提条件がまったく違うわけです。常識観が違いますので、かみ合わない部分が出るのは当然といえます。それなのに、互いを認めないからトラブルになるのでしょう」

常見氏「ぼくも、相手の環境や立場を理解することは大事だと思います。仕事とは役割行動の場であって、課長や部長といった立場を演じないといけません。それぞれに視点が違いますので、相手の立場を理解しないと、誤解が生じることもありますよね」

――齊藤さんは新著『「自己啓発」は私を啓発しない』でも触れていますが、嫌な上司に結構な年数苦しめられたそうですね。

齊藤氏「上司=完璧な人だと思われがちですが、そんなことはありません。例えば、若手世代にとって、自分の親と同世代が上司になることもあるでしょう。そうすると、『上司なのにこんなこともやってくれないのか』と思いがちです。でも、完璧な人なんていないんですよね」

常見氏「若手社員がだらしないといわれることも多いですが、必ずしもそうとは限らない。じつは上司が今の世代についていけてないこともあります。いままでは上司になる準備期間があったのに、いきなり上司という立場にされることも珍しくありません。だから、かわいそうな側面もありますけどね」

――苦手なタイプの人とうまくやっていくには、どうすればいいでしょうか?

齊藤氏「苦手なタイプの人とうまくやる方法はないと思うんですよね。だったら、自分のことを理解してくれる人、協力してくれる人に時間を割いた方が有意義だと思います。1日24時間しかないのですから、人間関係に悩んだり、嫌いな人の愚痴をいったりして、自分の時間を使うのはもったいないですよね」

常見氏「苦手な人に時間をとられるのはもったいないですよね。そういう人こそ、先に予防線をはっておくといいと思います。また、人間関係は自分だけで解決しないように、仲間を少しずつ増やしていくことが大事。自分が嫌だと思っている人のことは、周りもそう思っていることが多いものです。

ぼくはフリーランスなので断ることができる立場ではありますが、気持ちよく感じる相手と仕事をしたいですよね。そのほうが絶対に成果が出ますから」

――人間関係を円滑にするために、心がけるべきことについて教えてください。

齊藤氏「ぼくは、嫌なことをされたらメモする『恨み手帳』をつけているんですよ。自分しか見ないから、かなりひどいことも書いていますが(笑)。これを見れば、何をされたら自分が嫌なのかわかります。

たとえば、締め切り間際にならないと仕事をしてくれない人にイライラして、恨み手帳に書いたとしましょう。でも、自分だって領収書などの書類をギリギリに提出してしまうことはありますよね。

恨み手帳をつけていると、自分のやっていることがじつは嫌われることだと気付くことができるのです。この手帳に書いてあることをやらなければ、相手に嫌われることはありません。このように恨み手帳を見返すことで、自分を改善できると思うんです。それをしなければ、相手にも嫌われません」

常見氏「まさに嫌われないのは大事。どうやったら嫌われるのか知らない人が、意外に多いんですよね。ぼくが心がけているのは、『謙虚』な気持ちです。謙虚であれば嫌われない。あまりにも失礼な対応されたら、ふざけんなと思うんですけど(笑)」

齊藤氏「無理に嫌われる必要はないですよね」

常見氏「若手社員が嫌だと思う上司って、意外と扱いやすいんですよ。素早く仕事をすれば文句を言わないとか、怒るポイントがわかりやすい。ですので、相手の満足度のポイントを観察していると嫌われないかな。どうやったら相手が喜ぶのか考えることも、人間関係をうまくやるには大事ですね」