『図書館戦争』で“笑う正論”小牧幹久役を演じた田中圭

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有川浩の人気小説を映画化した『図書館戦争』(4月27公開)で、岡田准一扮する堂上篤の親友・小牧幹久役を好演した田中圭。“笑う正論”と言われる小牧は、常に冷静な視点でものを見ている堂上の良きバディだ。田中圭にインタビューし、役作りや岡田准一との撮影裏話について聞いた。

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『図書館戦争』は、武力による検閲から本を守る防衛組織、図書隊の活躍を描くアクション大作だ。メガホンを取ったのは、『GANTZ』(11)の佐藤信介監督。ダイナミックなアクションだけではなく、精鋭の図書特殊部隊の堂上(岡田准一)と、その部下・笠原郁(榮倉奈々)のツンデレラブストーリーや、仲間たちとの友情のドラマも見応えがある。田中は原作を読み込んで小牧の役作りをしたそうで、「原作は去年読んだ本の中で一番好きです」と、思い入れの深さを話してくれた。

堂上と小牧は固い友情で結ばれているため、田中と岡田も撮影中は常に一緒にいるように心掛けた。「バディ感はカメラが回っていないところでも大事にしようと思いました。岡田くんがそんなふうに役作りをして現場に臨む方なんです。今回が初共演でしたが、すごく素敵な方でした」。

ガンアクションでは、さりげない動きを岡田と合わせるように努めたという。「バディの以心伝心感を出そうとしました。そういうことは堂上と小牧に限らず、タスクフォース(図書特殊部隊)のみんなでやっていました」。その甲斐あって、戦闘シーンの迫力にはとても満足したようだ。「すごく迫力があるなと思いました。テストの時は弾を撃てないから、全員が口でパンパン!と言いながらやっていたので。あれは慣れるまで本当に恥ずかしかったです(苦笑)」。

武術や格闘技のインストラクター資格を持つ岡田のアクションを間近で見た田中は、改めてその技術の高さに感心したそうだ。「岡田くんのアクションは速いんです。彼は本物ですからね。今回、岡田くんに出会い、本当にいろんな刺激を受けました。僕も体も鍛え始めましたが、もっと若い頃からやっておけば良かったと後悔もしました。今回の小牧はそんなにアクションをしていないので、もう少しアクションをしたかったです。もしパート2があるのなら準備をしておこうという気になりました」。

既にパート2を熱望している田中。「『図書館戦争』の原作は、みんなのキャラクターがリアルで、感情移入して読めるところがすごく好きです。時間が経つにつれ、堂上と郁の恋愛が発展していくし、小牧と堂上の関係性ももっと見えてくる。それぞれのドラマがあるから、続きが見たいんです。言い方が難しいですが、原作を超える映画になれるんじゃないかと僕は思いました」。

小牧のような穏やかな役からコミカルな役、冷徹な悪魔のような役まで、幅広い役どころを演じてきた田中。俳優をやっていて一番楽しい瞬間について尋ねると、「お芝居がお芝居でなくなる瞬間です」と答えてくれた。「そこが俳優の特権だと思うし、一番楽しいところかなと。最近はそういう瞬間が増えてきました。お芝居自体はもともと好きですが、最近ようやく、田中圭という俳優が、この後どうなっていくのか?という面白みが出てきました。まだまだ、いろんなことをやっていけるんじゃないかと。体を鍛えたり、語学をやってみたりとか。可能性はいっぱいあると思っています」。

どうやら彼は、俳優としての自分自身を客観的に見ているようだ。「これから先、自分がどうなっていくのかわからないけど、自分が自分のことを好きでいられれば良いなあ」とも言っていた。肩の力を抜き、心地良いスタンスで演技に臨む田中圭と、常に冷静で頼もしい小牧幹久の重なる部分を改めて発見できた。【取材・文/山崎伸子】