GW、有楽町がパリになる! フランス音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」の見どころは?

 フランス発のクラシック音楽祭、「ラ・フォル・ジュルネ」が東京でも開催されているのをご存知でしょうか? 東京では2005年にスタートし、2012年までに延べ526万人もの来場数を集めた「ラ・フォル・ジュルネ」が、今年も5月3日(金・祝)〜5月5日(日)に、東京国際フォーラム(有楽町)/東京・丸の内エリアにやってきます。(http://www.lfj.jp/lfj_2013/)

 7つの会場で、クラシックのなんと約300公演(うち有料135公演)が朝から晩まで行われ、無料〜3000円台という革命的な安さで一流の音楽を味わえる、世界最大級の音楽祭です。開催中の有楽町/丸の内は、フランス好きにはたまらないお祭りムードに包まれます。この音楽祭の見どころを、『乙女のクラシック』などの著書がある音楽ライターの高野麻衣さんに解説していただきました。

◆映画並みのチケット代でコンサートを

 こんにちは、高野麻衣です。

「ラ・フォル・ジュルネ」は、1995年、フランス・ブルターニュの都市ナントで生まれたクラシック・フェス。直訳すると「狂った日々」。45分程度(=休憩なし)のコンサートが朝から晩までおよそ300公演、タイムテーブルから聴きたいライヴを選んでハシゴしていく――これは、クラシック音楽業界の常識をひっくりかえすような発想なのです。

 東京では9回目となる「ラ・フォル・ジュルネ」、2013年のテーマは「パリ、至福の時」です。休憩なし1時間のショート・プログラムに、映画感覚のチケット代(1500〜3500円程度)で楽しめるコンサート――は当然のことながら、「すべての芸術家がパリを目指した、あの時代」にタイムトリップさせてくれるリアル『ミッドナイト・イン・パリ』感覚をこそ、楽しんでほしい!

 GWの東京国際フォーラムは、もはや有楽町ではありません!(大型家電量販店や高架下の飲み屋は忘却しましょう!)あの聖域では、ホールはそれぞれ「プルースト」や「コクトー」と名を変え、エッフェル塔の広場のようにガレットやワインを並べた屋台が並びます。公式グッズもフレンチ満載。気持ちしだいで、簡単にパリ旅行です。

 音楽祭日本上陸9年目にしてはじめての「フランス音楽」主役回。ルネ・マルタン(この音楽祭の総合ディレクター)は言います。「フランスの音楽に欠くことのできないもの、それはエレガンスと官能性さ。香り、色、音。この3つが呼応しあうのがフランス音楽なんだよ」。まさに五感で味わうクラシック。パリジェンヌになりきって、あなたも期間限定の音楽テーマパークへBon Voyage!

◆タイプ別おススメ公演は

<印象派の花のような乙女派へのおススメめ公演は>
※数字は公演番号

 これぞフランス音楽!な「音楽の印象派」[114]や「ベル・エポック」[115]、そしてラヴェルのピアノ協奏曲[212][215][216]やサティのピアノ曲[333]。「パリのバロック」[132][124][351]でクープランやラモーにひたるのも一興。カフェやブラッスリーも豊富な丸の内仲通りを散策しつつ、パリ気分を楽しめます。

<ミステリアスな夜のパリを味わうなら>

 夜の公演を狙い撃ちしてみましょう。マルタンが「真夜中は会場全体をパリのナイトクラブに変えるよ!」と宣言しているとおり、「ムーラン・ルージュの宵」[116]、「パリ×ジャズ」[147]、「パリ×キャバレー」[247]など、魅惑的なプログラムがずらり。しかも、そのどれもが21:00過ぎから22:00過ぎのスタートという、常識ではありえない時間帯のコンサート! ゆったりとしたディナーのあとで、パートナーと、あるいはにぎやかな友だちと“クラブ”に繰り出しましょう!

※曲目が変更される場合、満席の場合もあります。最新のタイムテーブルおよび空席情報は公式サイトでご確認ください。かなりの公演が満席になり始めています、ごめんなさい!有料公演以外にも、さまざまなイベントがあるようです。

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⇒花園マガジン http://hanazonomagazine.wordpress.com/

<TEXT/高野麻衣 PHOTO/StrippedPixel>

【高野麻衣】プロフィール
上智大学文学部史学科卒。編集者を経てフリー。著書に『マンガと音楽の甘い関係』、『乙女のクラシック』、共著に『フランス的クラシック生活』(ルネ・マルタン 著/高野麻衣 解説)。「花園マガジン」メンバー