『バレット』のウォーター・ヒル監督が初来日

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シルヴェスター・スタローン主演作『バレット』(6月1日公開)を引っさげ、ウォルター・ヒル監督が初来日し、4月22日にザ・ペニンシュラ東京での来日記者会見に登場。長年の友人で、今回初タッグを組んだスタローンについては「すごい個性が強い役者です。監督もしているし、役者として参加した作品では、いつも監督と折り合いが良かったわけではない。でも、今回の撮影は順調だった」と語った。

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ウォーター・ヒルといえば、『ストリート・ファイター』(75)で監督デビュー以来、『ザ・ドライバー』(78)『ウォリアーズ』(79)など、後世に影響を与えたバイオレンス・アクションを輩出。80年代には『48時間』(82)『ストリート・オブ・ファイヤー』(84)『レッドブル』(88)『ジョニー・ハンサム』(89)『ラストマン・スタンディング』(96)といった、話題作を多数手掛けてきた。御年71歳になるウォルター・ヒル監督は、本作で『デッドロック』(12)以来10年ぶりにメガホンを取った。「自分にまだ監督ができるのかどうかという不安もあったが、10年ぶりにやってみようと思う気持ちもあった」。

黒澤明の『用心棒』(61)をリメイクした『ラストマン・スタンディング』の興味深いエピソードも披露。「プロデューサーから話をもらった時、即答で『No!』と答えたよ。黒澤明のあの映画を脚色するなんて狂ってるし、恐れ多かったから。でも、ご家族の了承を得て、制作陣から是非にと言われ、他の人がやるくらいなら、自分がやりたいと思ってお引き受けしたんだ」。さらに、公開後、黒澤監督から手紙とサインをもらい「現在もデスクの横に飾ってある」とのことだった。

今後もまた監督を続けていくのか?という質問に対しては、ご機嫌にこう答えた。「1年前に比べるとすごく気持ちがポジティブだ。若くはないけど、これからも続けていきたいし、今は低予算のインディペンデント映画にとても可能性を感じる。iPhoneの映像のクオリティーも高いし、今は、みんなが監督できる時代だ。以前のような古いやり方はもう終わったんじゃないかな。未来はもうみなさんの手の中にある。でも、もちろんストーリーが肝心だけど」。

『バレット』でシルヴェスター・スタローンが演じるのは、裏社会で生きる殺し屋役。不本意ながらも相棒となる刑事テイラー役に『ニンジャ・アサシン』(09)のサン・カンが扮し、スタローンと絶妙のコンビネーションを見せる。71歳だが、感性はとても若々しい印象を受けたウォーター・ヒル監督が気合を込めて放つ本作をしかと見届けて。【取材・文/山崎伸子】