深田晶恵(ふかた あきえ)  ファイナンシャルプランナー(CFP)、(株)生活設計塾クルー取締役。1967年、北海道生まれ。外資系電機メーカーを退職後、96年にFPに転身。日本経済新聞、日経WOMAN、日経ビジネスAssocie等でマネーコラムを連載中。国土交通省「住宅ローン商品改善ワーキングチーム」および「消費者保護のための住宅ローンに係る情報提供検討会」、住宅金融普及協会「住宅ローンアドバイザー運営委員会」委員を歴任。こうした委員会で金融機関と不動産事業者に住宅ローンのリスクの説明を義務づけるガイドライン作りを提唱するのが目下のライフワーク。主な著書に『30代で知っておきたい「お金」の習慣』『「投資で失敗したくない」と思ったら、まず読む本』他多数。  twitter:http://twitter.com/akiefukata   生活設計塾クルーhttp://www.fp-clue.com/

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景気回復、さらに来年4月からの消費税増税、史上最低金利の今、家を買うなら今かも!と前のめりになる人たちが増えています。しかしちょっと待って。住宅ローンは大きな借金です。今、巷でよく聞く「住宅購入の理由」が本当に正しいのか、専門家の深田晶恵さんに語っていただきました。
第2回目の本日は、最近テレビや新聞、雑誌で話題にのぼる「消費税が上がる前に買った方がトクかどうか」に迫ります!

来年4月から消費税は8%に!
税金アップ前に買った方がおトク?

 来年4月に消費税の増税を控え、「増税前に住宅を買うべきかどうか」をテーマに取材の依頼を受けることが増えています。住宅はおそらく「人生で一番高い買い物」ですから、消費税増税が気になるのは無理もないでしょう。

 消費税率は、2014年4月から8%に、15年10月からは10%にアップする予定。数千万円の買い物をするのに3〜5%も負担増になるとあっては、駆け込みでマイホーム購入に踏み切ろうと考える方が少なくないはずです。

 結論から言うと、増税により驚くほど負担が増えるわけではありません。むしろ、資金的な準備ができていない人は、「増税になるから買わなくては」と購入の”理由付け”にすることを避けましょうとアドバイスしています。

 駆け込み需要が発生すれば、増税後にはその反動も起きるもの。消費税率引き上げ後に住宅市場が急に冷え込むのは、望ましいことではありません。このため、2013年末で期限切れになる予定だった住宅ローン減税は延長・拡充されることになりました。

住宅ローン減税があっても
まるまる400万円戻る人は少ない!

 住宅ローン減税とは、住宅ローンを組んでマイホームを買う場合に、ローンの残高に応じて納めた所得税が戻り、住民税の一部が安くなる制度です。現行の制度では、2013年入居の場合、住宅ローンの年末時点の残高のうち2000万円までを上限として、1%相当額が10年間にわたり税金が安くなります。

 つまり、「最大20万円×10年間=最大200万円」の負担が軽減されるわけです。そして、消費税がアップする14年4月からは、住宅ローン減税の対象となる年末時点のローン残高が4000万円に引き上げられて「最大40万円×10年間=最大400万円」が減税されることになりました(一般住宅の場合)。

 もっとも、住宅ローン減税は「納めた税金が戻ってくる・安くなる」制度ですから、もともと納税額が少ない人の場合、仮に年末時点の住宅ローン残高が4000万円を超えていたとしても、減税額は40万円に満たないケースが多いでしょう。

 たとえば年収500万円、妻が専業主婦で小学生の子どもが2人いる家庭の場合、増税後に減税の対象となる税金は24万円程度です。上限が40万円だとしても、減税効果は約24万円ということになります。国は、減税の恩恵が少なくなる所得層について、ローン減税に加え現金給付も検討しています。住宅ローン減税による最終的な軽減額は、所得額や住宅ローンの借入額などによって変わることに注意が必要です。

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