選手たちを乗せたバスがホテルに到着した直後にロビーの片隅でインタビューを行うと、OFCのスタッフが交互に朴との記念写真を求めた (C)MMAPLANET

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5日(金・現地時間)にシンガポール・インドアスタジムで行われたOFC08「Kings & Champions」。昨年10月に大方の予想を裏切り、ソロパベル・モレイラを下しOFC世界ライト級王者となった朴光哲が、初防衛戦で青木真也に敗れベルトを失った。

タイトル奪取前後から、食生活や人生哲学的な部分でも一躍注目されるようになった朴に大会直後、敗戦と今後について尋ねた。

――青木戦が終り、ホテルに戻って来たばかりの朴光哲選手です。

「完敗でした。大会がイヴォルブ復活祭になって、そのための良い生贄になっちゃいました。テイクダウンに思いっきりストレートを当てようと思っていたんだけど、試合前にミーティングをして『やっぱり、狙い過ぎちゃダメ』ってことになって。結果論ですけど、俺みたいなのが今の実力差があって、青木君に勝とうと思うなら、博打するしかなかったかなって……」

――ほとんど当たらないから博打ですし。1Rは寝技を凌いだのは、博打でなく朴選手の日頃のトレーニングの成果だったと思います。

「ダースはポイントをずらすだけでいっぱいいっぱいでしたけど、青木君もヒジとかヒザを途中で入れてくれたから、逆にスペースができたので。極めでなく削ってきたんだと思います。最後の10秒も打撃になったし。まぁ、博打を掛けると外れて後悔することにもなるし……。でも、博打も作戦の内だったんですよね」

――1Rを凌いだことで、2Rに少しでも打撃を当てるチャンスが広がったと見ていて感じたのですが。

「う~ん、ヘビに睨まれたカエルだったスね。俺は動けなかったです。来るタイミングも分かっているのに、動けない。それが俺の今の実力ッスよね」

――これまでにそんな経験は? ヒザ十字で敗れた村浜天晴戦以来ですか(笑)。

「ソレ、いつの話ッスか(笑)。11年前の話ですよ。村浜さんも、ここで名前が出て喜んでいますよ。まぁ、冗談抜きで青木君は絶対的な自信を持ってきたと思います。組めば、どうにでもなるって。肉を切らせて骨を立つじゃないけど、どれだけパンチが当たっても、組めば行けるっていう部分が根底にあっただろうし」

――青木選手はやはり強かったですか。

「強かったです、もちろん。絶対に俺が勝った方が面白くなるのに、もう、そのまんまだから面白くねぇって(苦笑)」

――余り悔しさを露わさない、気持ちをコントロールできる朴選手ですが、悔しい完敗だったと思います。

「それはもちろん。また戦って、今度は何とかしたいって気持ちはあります。ただ、もっと修行が必要かと思います。まぁ、負けて得るモノもあると思うので。

勝ったら階級落そうかって考えていたんですけど、そこも含めて考えます。ケガもなかったから、幸い。帰ったら、すぐに練習して、次に向けて動き出します。ホント、45歳まで格闘技やらないといけないので。良い時もあれば、悪い時もあって。勝負ゴトだし。OFCとは契約も残っているので、マネージャーから『次はフィリピンで』って言われて(笑)。それって、5月じゃんって?」

――朴光哲劇場が、ゾロ戦の1勝で終るのではなくて、これからも我々を楽しませてくれることを願っています。

「本当にね……。でも、こんなもんスよね。自分は負けて学ぶことが多いと思っているので、何回でも這い上がってやるつもりです。一発屋じゃ終りません」