オリックスバファローズが、14日に行われた対北海道日本ハムファイターズ第3回戦に6対7で破れ、前身の阪急ブレーブス時代から数えて通算4,500敗を記録した。

 バファローズはこの試合、アーロム・バルディリスの満塁本塁打で一時は勝ち越していたが、先発のブランドン・ディクソンら投手陣が打ち込まれ、ファイターズに逆転を許した。

 通算4,500敗は、横浜DeNAベイスターズ阪神タイガースに続く3球団目。パリーグでは初めて。
 

 通算4,500敗。球団、ファンにとっては苦々しい記録だろうが、積み重ねた記録には胸を張っていいだろう
 何せバファローズは、プロ野球がまだ1リーグだった1936年に、阪急軍として誕生した、プロ野球界では最も伝統がある球団の1つ。しかも、今日まで関西圏をフランチャイズにし続けている

 パリーグの他球団を見回すと、バファローズに次いで長い歴史を持つ福岡ソフトバンクホークスは、1938年南海軍として誕生。当時は大阪府が本拠地だったが、1989年に福岡県移転した。
 1946年セネターズの名称で産声を挙げたファイターズは、2004年に、フランチャイズを東京都から北海道に移した。
 1950年には、プロ野球の2リーグ化に伴い、現在の埼玉西武ライオンズである西鉄クリッパース千葉ロッテマリーンズ毎日オリオンズが誕生。ライオンズは福岡県がフランチャイズだったが、1979年に埼玉県に移った。
 マリーンズに至っては、1992年に現在の本拠地である千葉県に落ち着くまで、東京都宮城県神奈川県を転々としていた。
 東北楽天ゴールデンイーグルスは創設から宮城県を本拠地にしているが、球団の誕生は2005年と、その歴史は浅い。

 そんな中でバファローズは、1936年の創設以来、関西圏を本拠地にしている。関西圏の中でも、兵庫県から大阪府に移ったが、パリーグの他球団に比べると、移動距離は微々たるものだ。

 その関西圏で、バファローズは4,500試合も負け続けてきた。球団史77年間で、日本一は4度しかない。これはライオンズ、ホークスよりも少なく、マリーンズと同じだ。バファローズより2年先に誕生した読売ジャイアンツにいたっては、22度日本シリーズを制している。
 普通なら嫌気が差す実績だが、球団はチームの強化に情熱を持ち、ファンは応援し続けている。その結果としての4,500敗は、不名誉ではない。名誉の記録といってもいいだろう。