山田監督が初めて手がけるラブロマンス作

写真拡大

山田洋次監督の通算82作目となる最新作「小さいおうち」の製作会見が4月15日、東京・成城の東宝スタジオで行われた。山田組が総力をあげて作り上げたセットがお披露目されたこの日、山田監督をはじめ主演の松たか子と倍賞千恵子、吉岡秀隆、黒木華、片岡孝太郎、妻夫木聡という主要キャストが顔をそろえた。

“昭和パート”の座長を務める時子役の松は、「隠し剣 鬼の爪」以来約9年ぶりの山田組となるが「監督はもちろんスタッフ、共演陣の皆さんに、時子にしてもらっている感じで、とても幸せです」と充実感をにじませる。吉岡も、「何も変わっていないことに驚いている。唯一変わったのは、大船撮影所ではなく東宝スタジオで撮っていることくらい。それでも、スタジオ内には大船の香りがするので『あれ? 寅さんだっけ?』と錯覚することもあるくらい」と語り、山田監督を喜ばせた。

中島京子氏の第143回直木賞受賞作が原作で、山田監督が初めて手がけるラブロマンス作。原作を読後、すぐに中島氏へ手紙を書いたという山田監督は「こんなことは今までなかった気がする。何とも言えない色気の向こうに不安が隠されている。僕にとっても初体験の世界を恐る恐る撮っている感じ」と説明する。

映画は、東京の赤い三角屋根の“小さいおうち”が舞台となり、玩具会社勤務の旦那様と妻の時子、5歳の恭一ぼっちゃん、仕えて暮らす布宮タキの日常を描くとともに、旦那様の会社で働く青年・板倉正治と時子の淡い恋愛事件に秘められた真実が、60年の歳月を経て紐解かれていく。

この日は、山田組が総力を挙げて同スタジオに再現したセットの一部が初披露された。赤い瓦屋根の平井家の内部には、玄関、廊下、応接間、座敷、台所などを、本物と同じように再現。隣家なども含めると、総面積は約300坪、1000平方メートルに及ぶという。なお、昭和パートに橋爪功、吉行和子、室井滋、中嶋朋子、ラサール石井、あき竹城、笹野高史、松金よね子、秋山聡、市川福太郎、螢雪次朗、林家正蔵、平成パートに小林稔侍、夏川結衣、木村文乃、米倉斉加年が出演することも発表された。

3月1日に同スタジオでクランクインした今作は、平成パートを撮影する5月に撮了予定だ。

「小さいおうち」は、2014年1月に全国で公開。

■関連記事
松たか子&倍賞千恵子、山田洋次監督「小さいおうち」に主演!
山田洋次、監督生活50年で初のラブストーリー挑戦
山田洋次監督「東京家族」ベルリン映画祭出品の喜びを手紙で明かす
松たか子&西川美和監督、撮影のためにフォークリフト免許を取得
山田洋次&久石譲、“情報”と化した映画や音楽を痛烈批判!