思惑系ぶっ飛び24銘柄!
「うまく行けば、取り放題の楽勝相場になると思います」……。個別銘柄の裏事情や投資家人脈に明るい向井真一さんは「安倍相場」を大チャンスとみている。今回、教えてもらったのは、思惑先行で動く24銘柄。トヨタや三菱UFJといった直球銘柄とは違った値動きを見せてくれそうだ。


軍事
11年ぶりの防衛予算増。この5銘柄が動く!
安倍首相は6年半前の首相就任時、「北朝鮮の拉致被害者救済がライフワーク」と発言したことがあり、この思いは今も変わっていないだろう。中国対立激化もあり、2013年度の防衛予算は11年ぶりに増加するため、関連銘柄にはプラス材料となる。

注目は石川製作所。前期の防衛機器の売上高が全体の約5割もあり、防衛予算増額の恩恵は大きい。NEC系の日本アビオニクスは電子機器類に強く、売上高の4割が防衛関連だ。

豊和工業は防衛庁だけでなく、米国向けにも小銃など火器類を納入している。佐世保重工業は軍港・佐世保に本拠を構え、米国海軍の艦艇修理を担う。海上自衛隊の艦艇の保守、修理なども。

レーダ警戒装置の東京計器も尖閣緊張化で注目が高まりそう。以上の5銘柄はほぼ同時に動くことも知っておきたい。

バイオエタノール
イチ押しはオエノン含み資産株の側面も
安倍首相は2006年当時、「国産バイオエタノールを年600万キロリットルに増やす」という目標を掲げた。イチ押しはオエノンHD。北海道・苫小牧にバイオエタノール工場を持っている。大正創業の古い企業なので、グループ全体で45万平方メートルの土地を保有しているが、簿価は昭和初期のまま。含み資産株としても切り口もある。

フジコーは廃棄物バイオマスガス発電を展開し、売電認定も取得済み。ファーストエスコは木質バイオマス発電が主力、大分県・日田で自社発電所も操業中だ。東洋精糖は粗糖からエタノールを精製する。NFKは省エネ型の蓄熱型交互燃焼システムに強みを発揮し、バイオディーゼル燃料事業も展開するなど新エネルギー関連株の色合いが濃い。

海洋資源
首相が集中投資明言。レアアースの採取開始
安倍首相は?燃える氷〞とも呼ばれる「メタンハイドレート」(固体化メタン)など、海洋資源開発への集中投資を明言している。

関連株では三井造船と子会社の三井海洋開発が面白そう。三井海洋開発は三井物産や東京大学と共同で、2年後から南鳥島沖でレアアース採取に乗り出す。

東京製綱は炭素繊維を使った特殊ケーブルを扱っており、海底資源開発には不可欠。ボーリング機器で首位の鉱研工業や地質調査首位の応用地質も動意づくことが予想される。

資産効果
高額消費が大幅増世界インフレもあり
円安とインフレにより、意外なところではブランド品や宝飾品の需要が拡大傾向。注目は真珠トップで海外展開を加速中のTASAKIや高級洋傘のムーンバット。いずれも派手な値動きを見せる株として知られる。

値動きはごく常識的だが、衣料品ブランド「4℃」を手がけるF&Aアクアも高額消費の穴株といえるだろう。高級ホテルや旅館に強い、予約サイトの一休も増収トレンドが強まりそう。また、貴金属指数ETFは世界的なインフレにも敏感に反応する。

そしておまけ
インフレでコメ回帰が進めば、ヤマタネの一本釣り。倉庫準大手でもあるので土地含み益関連株でもある。円安でガソリン高騰→自転車屋繁盛との連想で、あさひがおもしろそう。憲法改正時の国民投票では集計システムのムサシに注目したい。天然ガスETFは10円近辺と、ボロ株のような値段。三井松島産業は某大物筋の次の本命銘柄との噂が……。

向井真一(むかい・しんいち)
経済ジャーナリスト

国内証券会社の株式ディーラーなどを経て現職。値動きの大きな銘柄が得意で、2部市場のマニアックな銘柄や新興株はもちろん、思惑系の動きをする銘柄にも注目。多数の情報筋からネタを仕入れる毎日。



この記事は「WEBネットマネー2013年5月号」に掲載されたものです。