日本をはじめ、世界のファッションが変わりつつあるようです。その背景にあるものは、「ソーシャルメディア」。

 矢野経済研究所が2012年に発表した、「日本における欧米からのインポートブランド市場規模の推移」によると、1997年が1兆6612億円だったにも関わらず、2012年の同市場規模予想では8955億円までに下がっています。15年で約半分になったことがわかります。

 インポートブランドからカジュアルブランドへの変化。書籍『中身化する社会』の著者・菅村雅信氏は、人々が着飾らなくなった理由を、「いまや人々の人格は、ネットの世界で好むと好まざるとにかかわらず、ある程度判断される」ようになったためと分析しています。

 このような経験はないでしょうか? 初めて会う、もしくはあまり詳しくない人に会う場合に、事前に相手のことを調べたことはありませんか? 相手の素性をググったり、Facebookで検索するといったものです。私たちは、「お互いを検索し合う」時代に生きていると言えるのです。

 「そういう社会において、もはや外見の第一印象はそれほど重要ではない。なぜならすでにネットの検索結果が、その人の第一印象を与えているのだから。僕らは会う前に相手のかなりの情報を得て、印象を持ってしまう。その人の言動、興味のあるもの、活動、職歴、評判、交友関係というものは、ネットの海にある程度、露呈している」

 つまり、私たちは、会う前から相手のことを知っているため、見た目の第一印象があまり意味を持たないのです。

 「あなたが何を着ているかが、あなた自身の世界へのプレゼンテーション。特に今日は、人々のコンタクトがすごく速くなっている。ファッションはインスタントな言語です」とは、プラダのデザイナー、ミウチャ・プラダの言葉(2007年)。

 私たちは、ファッション以上に早く伝わる言語を使い始めているのかもしれません。



『中身化する社会 (星海社新書)』
 著者:菅付 雅信
 出版社:講談社
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