茨城県のアンコウは冬だけじゃない! 新名物「あんこう焼き」は癒し系!?

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茨城県民ご自慢の名産のひとつが、鹿島灘(かしまなだ)に水揚げされる海産物の数々。特にアンコウの美味っぷりは有名で、その鍋は冬の名物とされる。そんなアンコウの聖地・茨城が生み出したもうひとつのアンコウが、“あんこう焼き”。その愛らしい見た目もあいまって、他県からもファンが訪れている。果たしてどんな食べ物なのか!

「西のフグ、東のアンコウ」と称されるほど、茨城のアンコウは味に定評のある高級魚だ。日本近海の砂泥底(さでいてい)に生息する深海魚で、特に鹿島灘近海はアンコウのエサとなるプランクトンも多く、質のよいアンコウが獲(と)れるとされている。

アンコウは食べられないところがないというほどの魚で、骨以外はほとんど食べることができる。まったりとした味の肝は“海のフォアグラ”と呼ばれ、珍重されるほどだ。

このアンコウを入れたあんこう鍋はみそ味、しょう油味などがあるが、茨城県で愛されているのが漁師風のどぶ汁だ。汁にあん肝を溶かしてあり、濃厚な味わいが楽しめる。

まさに茨城県の自慢のアンコウだが、残念ながら旬は冬。しかしご安心を。アンコウ好き茨城には、もうひとつのアンコウちゃんがいるのだ。

それが“あんこう焼き”なるおやつ。あんこう焼きといっても本物のアンコウを焼いているのではない。たい焼きや大判焼きの“アンコウ版”といったところか。しかし、とても見た目がかわいらしく、思わず手を出したくなる。このあんこう焼きの人気店は、大洗(おおあらい)と友部(ともべ)にある。

都心方面から海側の大洗を目指す途中に寄りたいのが、水戸の手前にある常磐線下り線の友部サービスエリア。友部のある笠間市は関東北東部の内陸部に位置し、昔から陶器の笠間焼で知られ、日本三大稲荷の笠間稲荷の門前町として栄えたところだ。

そんな友部にあるサービスエリア「ドラマチックエリア友部」の人気者が、友部あんこう焼きである。スタートしたのは友部サービスエリアがリニューアルされた2010年のこと。形もアンコウそのもので、エラもしっかり再現されている。

ぱっりちおめめに引き締まった口元……。かわいさの中に利発さを感じるアンコウだ。大きさはたい焼きより一回り小さいくらいで、提灯(ちょうちん)アンコウらしく、ひたいに提灯を垂らしているのも特徴だ。

裏をひっくり返すと“ともべ”の刻印があり、お土産にも喜ばれそう。味は小倉と芋あんの2種類。芋あんはサツマ芋の風味やほくっとした食感が生きていて自然な甘さ。皮まで入っていてビタミンもたっぷりという感じだ。生地はやや厚めで表面かりっと、中はもっちりとしている。

ちなみにドラマチックエリア友部には他にも、茨城県行方(なめがた)市産の米豚を使った「炙り焼 丼・どん」や常陸秋そばを使ったそばがある。また、茨城県ひたちなか市の干しいもを使ったお菓子など、地元・茨城の幸がいっぱいなので是非お立ち寄りを。

車で次に向かったのは、茨城県随一の人気海水浴場と、鹿島灘の豊かな海産物が水揚げされる漁港を持つ大洗。そして訪れたのは、大洗のうまい物がぎっしり集まった農産物直売所“大洗まいわい市場”だ。

こちらでは餡(あん)が香ると書き「餡香(あんこう)やき」と読む。冬の始まりに行われる大洗あんこう祭りや、3月にマリンタワーで行われた海楽フェスタにも登場した。特徴は、ガルパン仕様となっているところにある。

ガルパンとは、大洗を舞台にした人気アニメ「ガールズ&パンツァー」の略称である。この餡香やきには、アニメに出てくるアンコウのキャラが浮き上がっているのだが、ひっくり返すとガルパンの主人公・みほの焼き印が入っている。このアニメは、2年前の大震災で津波被害を受けた大洗を元気づけようと始まったもの。地元の新しい名物、餡香やきのキャラクターとして採用するのにピッタリだ。