スワローズ0−5ドラゴンズ

4カード目の対戦は敵地ナゴヤドームでのドラゴンズ戦。

もうすぐ48歳の山本昌と館山離脱後エースとしての活躍が期待される村中の両左腕の投げ合いは初回で決着がついた。

山本昌は先頭の川島にストライクが入らずストレートの四球。

48歳という信じられない年齢のピッチャーに対しスワローズベンチ絵に書いたように送りバントで走者を送るがクリンアップは簡単に凡退で無得点。

48歳のベテランとはいえ、今季初先発で多少なりとも硬さがあったのだろう。

振り返ればこの回に付け入るしかなかった。

一方、村中は先頭打者こそ打ち取るが4連打、三振を1つ挟んでさらにタイムリーでいきなり4失点。

記事はここまで終了してもOKという試合になった。

48歳を前に打線は1安打、出塁は山本昌らしからぬ四球の走者だけ。

ベイスターズ3回戦で4本塁打10得点を挙げた打線は、どこへ行ったのか。

その試合が完全に風に助けられて”たまたま”の試合だったということを証明してくれた。

ホームランを放った選手のうち4番畠山はスタメン出場したものの、岩村・武内はベンチ、8番中村は肝心のリード面で2回5失点という結果に懲罰的交代を命じられ、1打席でベンチへ。

相手先発が左腕投手だからずらりと右を並べる。

敗れたからいうわけではないといっても言い訳になるが、サルでも出来る采配である。

左投手が先発の場合はスタメン起用されるケースが多い飯原だが、ここまで3試合に出場し、全く結果を残せていない。

6打数ノーヒットだ。

ベイスターズ2回戦では、”あの4回”にトドメを刺せずに、ベイスターズを生き返らせた張本人である。

そんな選手を性懲りもなく5番で起用。

チームが1安打で飯原だけが打てなかった訳ではないが、左投手だから右打者という安易な考えよりも、前の試合でホームランを放っている武内や岩村を使ってこそ、彼等のモチベーションにもなれば、結果を残せば使い続けてもらえるということで、他の選手にも良い効果をもたらすはずだ。

すべてが言い訳に過ぎない。

右打者をずらりと並べた打線が山本昌を捕らえていれば、采配ズバリ的中ということのなる。

間もなく48歳の山本昌は、デビュー当時からスワローズが得意だ。

もちろん当時からスワローズのメンバー入れ替わっており、相性がそのまま生きるという訳ではないが、山本昌自身も少なくとも悪いイメージを持ってマウンドには上がっていないはずだ。

それだけでもスワローズ打線にとっては不利な条件となる。

正直、せりーぐ5球団のみならず交流戦で対戦するパリーグ6球団の中でも、スワローズ打線が苦手という投手はほとんどいないだろう。

エース級を敢えて当てなくても、2番手3番手あるいは谷間の投手もっといえば、初登板のルーキーに自信を持たせるという意味で登板させるにはもってこいの打線。

スワローズを外から見た場合、打線のなかに怖い打者がいない。

よほど調子が悪い投手でない限り、5回3点くらいには抑え込めそうという印象がある。

長打があるのはミレッジ・畠山だけ、足があるのは上田だけ、打たれてもヒット、1イニングに3安打を許さなければ失点しない。

クリンアップだけ注意しておけば、下位に回せば大怪我はない。

そして何より、ここ数年同じメンバーばかりで新戦力がいない(=データのない選手がいない)

非常に組みやすいというイメージをもたれても仕方がない条件が揃っている。

そんな打線で勝っていくには、やはり投手力ということになる。

少なくとも試合終盤まで僅差のゲームに持ち込むことが最低限求められる展開だが、この日は初回でジ・エンド。