全国書店員の投票で選ぶ「本屋大賞2013」の発表会が4月9日、東京・明治記念館で開催され、作家・百田尚樹さんの小説『海賊とよばれた男』(講談社)が大賞に輝いた。

 本作は、石油類の精製・販売などを行う出光興産の創始者・出光佐三をモデルにしたノンフィクション小説。海外石油メジャーと一隻のタンカーで対等に勝負し、戦後の復興を支えた様子を描いた。

 単行本上下巻の刊行は、昨年7月。発売1ヶ月で上下巻累計14.5万部を売り上げるなど、発売当時から話題を集めており、現在41万部を突破している。

 百田さんは、1956年生まれ。放送作家を経て、2006年に『永遠の0(ゼロ)』で小説家デビュー。『ボックス!』、『風の中のマリア』、『モンスター』、『リング』、『影法師』、『錨を上げよ』など多数の著作を執筆している。100万部を突破した『永遠の0』は、2013年12月に山崎貴監督、主演・岡田准一で映画公開が決定している。

 本屋大賞受賞作は例年、映画やドラマなどで映像化されており、リリー・フランキーさんの『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(2006年受賞作)、湊かなえさんの『告白』(2009年受賞作)など、大ヒットを記録したものもある。近年もTVドラマ化された東川篤哉さんの『謎解きはディナーのあとで』(2011年受賞作)や、4月13日より劇場公開予定の『舟を編む』(2012年受賞作)などが映像化されている。

 第10回目となる今回は、2011年12月1日〜2012年11月30日に刊行された日本のオリジナル小説が対象。書店員が「いま、一番売りたい本」を3冊投票する一次投票には、過去最高となる全国463書店598人が参加し、上位11作品がノミネートされた。大賞を選ぶ二次投票には全国263書店、307人が参加した。

 また、特別企画である翻訳小説大賞は、テア・オブレヒト作/藤井光訳の『タイガーズ・ワイフ』(新潮社)が受賞した。

 ノミネート11作品の順位は以下の通り。

■「本屋大賞2013」順位
1位『海賊とよばれた男』百田尚樹/講談社
2位『64(ロクヨン)』横山秀夫/文藝春秋
3位『楽園のカンヴァス』原田マハ/新潮社
4位『きみはいい子』中脇初枝/ポプラ社
5位『ふくわらい』西加奈子/朝日新聞出版
6位『晴天の迷いクジラ』窪美澄/新潮社
7位『ソロモンの偽証』宮部みゆき/新潮社
8位『世界から猫が消えたなら』川村元気/マガジンハウス
9位『百年法』山田宗樹/角川書店
10位『屍者の帝国』伊藤計劃,円城塔/河出書房新社
11位『光圀伝』冲方丁/角川書店



『海賊とよばれた男 上』
 著者:百田 尚樹
 出版社:講談社
 >>元の記事を見る



■ 関連記事
本多孝好氏の『ストレイヤーズ・クロニクル』3部作が完結
壇蜜より安倍晋三? イマドキ高校生の意外な調査結果
課題図書は「少年ジャンプ」 史上初!漫画で読書感想文コンクール


■配信元
WEB本の雑誌