中国経済の安定成長のために不動産の取引規制は必要?

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中国の内閣に相当する国務院は3月1日、住宅価格の上昇圧力の強まりを背景として、上昇率が高い都市での2軒目の住宅購入者に対する頭金比率および貸出金利の引き上げなど、不動産取引規制の強化を発表しました。

こうした規制強化が中国の景気回復の足かせになるとの懸念が改めて高まっています。

中央政府の動きを受け、各地方政府・都市が打ち出す具体的な規制強化の内容に注目が集まっていました。

3月25日に、主要70都市の中で、2月の新築住宅価格の上昇率が最も高かった広州を有する広東省が、今回の中央政府の方針に沿った規制強化を初めて発表したのに続き、4月1日には北京や上海などの主要都市も、相次いで規制強化を発表しました。

しかし、中央政府の規制強化の中で求められた、住宅売却益に対する20%の譲渡益課税の徹底について、大半の地方政府・都市が言及していないなど、市場が懸念していたほど厳格なものではなかったようです。

習近平国家主席が率いる新指導部は、「都市化」の進展によって内需拡大を促し、中国経済のさらなる成長につなげることを重要政策として掲げており、その推進に向け、都市部に適正価格で住宅が供給されることを必要としています。

つまり、新指導部は、持続的・安定的な経済成長の達成を念頭に、あくまでも一部の都市での住宅価格の高騰を抑えようとしているに過ぎません。

このため、今後も、住宅価格の上昇に歯止めがかからないようであれば、再度、規制が強化される可能性はあるものの、景気を下押しするような規制が打ち出される可能性は低いと考えられます。

(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。

)(2013年4月9日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。

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