マリーンズ 11 − 2 イーグルス

ものすごく風が強い日でした。
どれぐらい強いかというと、球場外の出店が営業できず、カメラが揺れ、集音マイクに「ゴーッ」という風の音がはいるぐらい。

しかし、そんな状況にもかかわらず、プロ初登板となった西野は素晴らしいピッチングを披露してくれました。
昨日先発した試合が降雨ノーゲームとなり、「チャンスを活かしたい」と志願のスライド登板。
強風の割りに制球がよく、ストレートも切れていました。内角を果敢に要求した川本の強気なリードともぴったり合い、7回を投げて無失点です。

打線も西野のがんばりに答えました。
2回表に福浦のツーベースと清田のヒットでチャンスをつくり、今日スタメンの鈴木がセンター前にタイムリーヒットを放ち1点を先制。
しかしその後川本四球で満塁になるも、岡田セカンドゴロ、根元セカンドゴロゲッツーでチェンジとなります。
初回からいきなりの拙攻。無死満塁の場面から1点も取れずチェンジになるという、残塁グランドスラムを達成してしまいました。

3回表はツーアウトランナー無しからホワイトセルがライトにホームラン。今シーズン第1号のソロホームランで2点目を入れます。イーグルス先発菊池の不用意なピッチングにも助けられましたね。1発だけを警戒する場面で甘い球を投げてくれましたから。

さらに5回。制球が定まらない菊池から角中が四球を選び、盗塁を決めて2死2塁となります。
バッターホワイトセルを迎えたところで楽天はピッチャーを菊池から元西武の左腕星野に替えるのですが、この星野が見ていて気の毒になるくらいダメダメなピッチングでした。
ホワイトセルがまたしてもライトにツーランホームランを放ち4−0。点差を広げます。
2発目は今季から新しく設置されたラッキーゾーンへのホームランでした。
あれはいいですね。マリンでも造りましょうよ。可動式で。さすがに試合中に動かしたら怒られるでしょうから、当日のスタメンと風向きで広さを変えればいいのです。

マリーンズは6回も続投となった星野を攻めます。どうも星野は足を痛めたようで、制球が全く定まりません。
四死球3つで満塁となり、代わった3番手加藤大から根元がタイムリーで5−0、さらに角中が満塁ホームランで9−0。
なんと満塁で5点も入りましたよ。たまげたなぁ。
そしてとどめはホワイトセルのレフトへのツーランホームランで11−0。勝負を決めました。
ホワイトセルは自身でも初めての3打席連続ホームランです。
続く4打席目は4打席連続ホームランに期待がかかりましたが、フルカウントから加藤のナックルカーブを見逃して四球。振らせにきたボールになる変化球を見逃したのは状態が良い証拠ですよ。しばらくは期待できそうです。

その後8回は松永が抑えるも、9回は伊藤が銀次にタイムリーを打たれ1点を失い、さらに途中からファーストに入っていたG.G.佐藤がファーストフライを落球する間に2点目を入れられます。
G.G.佐藤のあの追い方は・・・。
まさに、幕張のファンタジスタ!
そりゃイタリア帰りですからね。アズーリの血が騒ぐわけですよ。
カテナチオの真逆?そんな細かいことを気にしているようではラテン気質になれません。

G.G.佐藤の怪しげな追い方はかつての初芝神に続き、2代目幕張のファンタジスタを襲名しそうな気配です。
ただ、風が強かったですからやむを得ない面もありますね。
そんなわけで今日のG.G.佐藤はいいところなし。打ってもライトフライでした。

ともあれ、今日は西野の好投と打線の爆発で11−2と大勝。
育成契約から這い上がってのプロ初勝利を最高の形で決めてくれました。
西野が好投を続けてくれればマリーンズ先発陣の救世主となってくれそうです。2軍での成績はそれほどよくなかったんですが、わからないものですね。

明日からは西武戦です。
予告先発はWBC戦士様の牧田と吉見。
吉見?



育成出身西野初○「最高です」(ニッカン)

育成出身のロッテ西野勇士投手(22)が、プロ初先発初勝利を挙げた。

 降雨ノーゲームとなった前日も2回を投げており“2度目”の初先発。緊張も解けた様子で、7回5安打5奪三振無失点と強気な投球を見せた。08年の育成ドラフト5位。昨年11月に支配下登録されたばかりで、プロ5年目にしてつかんだビッグチャンスだった。

 ジョシュ・ホワイトセル内野手(30)の3打席連続アーチや角中勝也外野手(25)の満塁弾など大量援護を受け、チームの3連敗もストップ。ヒーローインタビューに立った西野は「最高です。ウイニングボールは親にあげたい」と話し、ポーカーフェースを初めて崩して笑った。