経済見通しをふまえたうえで先読み資産防衛術を紹介する『マネーポスト』の好評連載「森永卓郎のサバイバル資産防衛術」。ここでは、昨年来続く株高・円安の行方について、森永氏が解説する。

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 本誌前号(2012年12月1日発売号)のこの連載で、私は“自民党主導の政権が誕生するなら、その瞬間が勝負の時”と指摘しましたが、まさにその通り、自公政権の誕生で株高・円安が大きく進みました。

 次の問題は、この展開がいつまで継続するかですが、私は少なくとも7月までは続くと考えています。安倍晋三首相は、7月の参院選の必勝を期して、そこまでは何が何でも景気引き上げ策を取り続けるでしょう。参院選で自民党が勝てば、それから3年間は国政選挙をやる必要がなくなり、その間はやりたい放題のことができる。安倍首相は、そう目論んでいると思われるからです。

 逆にいえば、人気取りを最優先で考えるのは7月までの可能性が高いといえそうです。痛みを伴う生活保護受給額の引き下げを8月以降としていることなども、参院選を見据えてのことでしょう。

 本当に2%の物価目標を達成しようとすれば、私の計算では300兆円以上の日銀による資金供給と、1ドル=120円以上の円安が必要条件になります。問題は、それをアメリカが容認してくれるのかですが、安倍首相は「7月までは見逃してくれ」と懇願するはずで、アメリカ側も「そこまでなら」と飲む可能性が高いと見ています。

 したがって、投資で儲けたいなら、ひとまず7月までが大勝負の時となる。そこで、調整期になるべく安く仕込み、参院選までに売って、いったん利益を確定する戦略がよいでしょう。

※マネーポスト2013年春号