女子プロゴルフ(LPGA)ツアーの第4戦「アクサレディス」は、プロ3年目の堀奈津佳(20)が涙の初優勝。ところが、この裏で起きた堀の「ルール違反騒動」が波紋を呼んでいる。

 この大会では、雨のために「ボールをマークして無罰で拾い上げて拭くことができる」ローカル(特別)ルールが適用された。が、堀はそれを勘違いしていた。

「堀は拾い上げたボールを拭いてから、6インチ以内の状態のいい場所に置くことができると思って、初日からプレーしていた。しかしこの試合で適用されていたのは別のルール。これは拾ったボールを、元あった場所にリプレースするというもので、堀の行動は明らかにルール違反でした」(ゴルフ誌記者)

 初日のプレー後、一旦は失格を宣告されたが、先輩の諸見里しのぶが「掲示には(元の場所に)リプレースとの文言がなかった」と援護射撃の反論をしたところ一転、委員会は「文書に不手際があった」として、堀に御咎めなしの裁定を下したのだ。これを知った他のプレーヤーが猛反発し、騒動に発展したというわけ。

「おまけに堀が好成績を維持し、優勝が狙える位置につけたから騒動はさらに過熱。最終日のスタート前には怒った選手たちが緊急のミーティングを開催して、委員会の釈明と堀の失格を強く訴えました。押し問答で怒号も飛び交う中、大会を統括するLPGA側から“この選手ミーティングは正式なものではない。これ以上抗議してスタート時間に遅れた選手は全員失格だ!”という脅迫まがいの宣言まで飛び出す始末でした」(同前)

 2006年の日本プロ選手権では、深堀圭一郎ら3人が同じ勘違いで失格になった前例もある。結局はLPGAが全責任を負う声明を発表して、収束に動いた。

「LPGAには揉め事でスポンサーに迷惑をかけたくないという気持ちが働いたのでしょう。今大会は4年ぶりに復活した大会だし、堀が首位に立って久しぶりに日本人選手の連続優勝の目がありましたからね」(同前)

 ただ、条件が違えば試合など成立しない。絶対公平というスポーツの基本にも“特別ルール”が適用されたとすれば、抗議した選手たちはやりきれまい。この問題は尾を引きそうだ。

※週刊ポスト2013年4月19日号