ジョン・キム(John Kim)  作家。元慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任准教授。韓国生まれ。日本に国費留学。米インディアナ大学博士課程単位取得退学。中央大学博士号取得 (総合政策博士)。ドイツ連邦防衛大学博士研究員、英オックスフォード大学客員上席研究員、米ハーバード大学インターネット社会研究所客員研究員、慶應義 塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構特任助教授等を歴任。アジア、アメリカ、ヨーロッパ等、3大陸5カ国を渡り歩いた経験から生まれた独自の 哲学と生き方論が支持を集める。著書に『媚びない人生』(ダイヤモンド社)、『真夜中の幸福論』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、訳書『ぶれない生 き方』(スティーブ・ピーターズ著 三笠書房)がある。

好評の「媚びない人生」対談シリーズ。今回は、昨年行われた小倉広氏、木暮太一氏との3人でのスペシャルトーク「「働き方」を考えることは、幸せのかたちを考えることだ」の模様をお届けします。『僕はこうして、苦しい働き方から抜け出した。』(小倉氏)、『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか』(木暮氏)というベストセラー作家3人が送ったメッセージとは。「やりたいことができない人はどうすれば?」の問いにベストセラー作家はどう答えたのか。(構成/上阪徹 撮影/石郷友仁)

スケジュールの中に空白の時間を作る

木暮 僕は、幼稚園生のときに書いた将来の夢は消防士なんです。周りは野球選手とか、サッカー選手が多かったんですね。サラリーマンって書く子どももいたんですけど、たぶん意味はわかってなかったと思います(笑)。まあ、なんとなくお父さんがサラリーマンだから僕もサラリーマン、だったのではないかと。

 では、どうして消防士だったのかというと、僕、自分で天才だなと思うんですが、火事ってあんまり起こらないじゃん、って言ったんですね(笑)。つまり暇だからです。暇だから消防士になりたいって幼稚園生のときに考えていたという、何なんだ、こいつはっていう感じですね(笑)。そんな頃から社会をそういうふうに見ていたのかと、自分で考えて悲しくなります(笑)。

キム でも暇な時間って大事ですよね。僕が学者になったのには時間の使い方に自由があると思ったのが大きかったです。その時間に自分が選んだテーマについて研究ができ、授業も基本的には20歳前後の若い学生達と学び合える。しかも、その若い学生達は4年ごとに代わっていくんです。そうすると時代の流れも体感できる。ある意味、自分でお金を出してもいいくらいの仕事なのに、お金をもらっているのが学者という仕事だと思います。

 かつての自分は、どちらかといえば予定をきっしり詰め込みながら働いていないと、自分は全力を尽くしていないんじゃないかと感じる人間だったんですが、ここ5年ぐらいは、できるだけ自分のスケジュールの中で空白の時間を意識的に増やすようにしています。重要度の高くないと思える仕事はできるだけカットする。当初そうは思えないものであっても、一回、切ってみると、実はそれほど支障は出なかったりするのです。

 例えばフェイスブック、ツイッターを毎日使っている方がいらっしゃると思うんですが、たとえそれがなくても、日常であまり支障はないです。例えば、バーチャルなつながりがなくなったら困る人間関係というのは実は大した人間関係じゃないという証拠でもあると思います。そんなふうに自分のスケジュールの中での空白の時間をつくったら、その時間を自分の成長のための体験に投資することです。

木暮 うらやましいですね。お二人はそういうふうに目標持っていらして。僕は、幼稚園生のときの夢はかなっていない(笑)。

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