サプリメントの国内市場規模は6000億円ともいわれている(ちなみにゲームの国内市場規模は5000億円である) この数字からも、いかに多くの日本人が健康を志向してサプリメントを愛用しているのかが分かるだろう。しかし、サプリメントにはクスリとの飲み合わせによって起こる「相互作用」とよばれる副作用や、サプリメントの単品摂取でも副作用が起こるケースがあるので、「何をのんでも健康になれる」というわけではない。ここでは代表的な相互作用の例と死亡例が報告されたサプリメントについて紹介していきたい。

 

■代表的なサプリメントとクスリの相互作用

青汁やクロレラとワーファリン(血液をさらさらにする医薬品)=青汁やクロレラには血液を固めるビタミンKが豊富に含まれるために、同時にとるとワーファリンの効果を弱めて血栓を形成する恐れあり。

セントジョーンズワート(沈静効果をもつサプリメント)と経口避妊剤(ピル)=セントジョーンズワートの作用により避妊効果が得られない恐れあり。

セントジョーンズワートと抗うつ薬=脳内で抗うつ薬の作用が増強されて「セロトニン症候群」という副作用がおこる恐れあり。

グレープフルーツジュースと高血圧のクスリ=グレープフルーツに含まれるフラノマクリンが、クスリの正常な働きを妨げる恐れあり。

アルコールとアセトアミノフェン(市販の風邪薬や解熱鎮痛剤に含まれる成分)=同時摂取により、血中濃度があがり、肝機能障害を起こす恐れあり。

 

■単品摂取でも危険なサプリメント

エフェドラ=ダイエット用のサプリメントとして海外で大人気のサプリメントであったがアメリカでは心臓発作が相次ぎ、販売中止。ハーブ系のサプリメントなので一見安全そうだが、配合されているエフェドリンは医療用成分であり、国内では高血圧や糖尿病患者は使用に関しては医師に相談するように定められている。

カバ=精神を安定させるハーブ系のサプリメントとして海外でも人気を誇っていたが、肝機能障害が相次いで報告され、中には死亡例も報告されている。

上記のサプリメントは国内では市販されていないが、個人輸入などで販売されているケースがあるので、安易な入手は控えるべきだろう。

 

健康を維持するために摂っているサプリメントで健康を損なってしまっては本末転倒もいいところである。このようなケースをさける為にもサプリメントを購入する際には、事前に相互作用について調べるか薬剤師や登録販売者に相談することをおすすめしたい。

 

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※この記事はガジェ通ウェブライターの「浅川 クラゲ」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?