ファンも見るところはちゃんと見ている。荒れることで定評のある大相撲春場所が終了したが、今年も大荒れだった。
 前半、先場所に、全勝優勝した横綱日馬富士(28)が2日連続して金星を献上し、優勝争いから大きく後退。大関陣に至っては負けない日はない状態で、3日目にして早くも勝ちっぱなしが1人もいなくなった。それ以上に目にあまったのが、横綱、大関陣のいわゆる負けっぷりの悪さだ。

 勝ったときはご機嫌で、取り囲んだ報道陣の質問にも軽快に答えるのだが、負けたときはまさに手の平返しであまりにも態度が悪すぎるのだ。
 「日馬富士なんか、ひどいものでしたよ。3日目高安、4日目千代大龍に連敗したときなんか、悪ガキそのもの。風呂場から口笛を吹いて出て来て、取材に集まった報道陣を見て薄笑いを浮かべていました。負けてこんな態度を取る横綱はみたことがない。2日目から連敗地獄にはまりこみ、6日目から休場した琴欧州は、例によって負けたときは目を宙に浮かせ、暗い顔でノーコメント。またしても早々と日本人優勝の期待を裏切った稀勢の里まで、負けた日はチェッ、チェッと舌打ちだけして帰ってしまいました」(担当記者)

 上位陣の取りこぼしはある意味でファンに対する裏切り行為。これではファンを軽んじていると言われても致し方ない。おかげで、苦労したのが春場所の総責任者の貴乃花親方(元横綱)だ。担当部長2年目で、去年は館内を9日間も満員にして協会内の評価をあげた。今年は、「去年を上回る10日間以上、満員にしてみせる」と宣言し、陣頭指揮にあたったが、この看板力士たちの態度の悪さがまわりまわって、肝心な客足にも影響した。特効薬は力士の実力向上以外にない。