実際に行ってみるとない!? 不動産のオトリ物件って本当にあるの?



優良な物件を不動産広告に掲載し、それを目当てにやって来たお客さんに「ここはもう決まっちゃったんで……これはどうですか?」と別の物件を勧める。いわゆる「オトリ物件」です。

さて、こういったオトリ物件は実際にあるのでしょうか? 不動産業者に聞いてみました。





■意図的なオトリ物件はほぼない!



――良さそうな物件を不動産広告に掲載して、それを目当てにやって来たお客さんに別の物件を勧める「オトリ」のようなことってあるんでしょうか?



ほぼない、と思います。実際、自分がこの業界で働き始めてから一度もそういったものは見たことがないですね。



――やはり「オトリ物件」は都市伝説なのですね。



いや、そういう話が出てくるとうことは、もしかしたら昔はあったのかもしれません。ただ、現在ではそういった行為に対する処分が非常に厳しいので、なくなったのではないでしょうか。



――物件を売る、または成立させる手段の一つだったのかもしれないですね。



そうですね。ただ、意図せずにオトリ物件のようになってしまうことはありますよ。例えば、取引が成立した物件が、手違いでインターネットのサイトから消されずにそのままになっている、というケースです。これだと、情報を見たお客さんが来店しても物件がないですよね。



――そうなると「オトリ物件なのかも?」と思ってしまいますね。

逆に売りに出していないのに、手違いで情報が掲載されてしまうこともあるので、そういった場合は「その物件は決まってしまったので……」などと説明して売らないようにしないといけませんよね。

――なるほど……それは悲しい例ですよね。もしかしたらそういった話が伝播して今でも「オトリ物件がある!」となっているのかもしれませんね。



■売れるためにアレコレ誇張する不動産広告



――オトリという意味とは少し変わりますが、不動産の広告でうそが書かれていることはないのでしょうか?



マンションや分譲住宅の広告でよくあるのが、売れていないのに「売約済み」などと広告に掲載することがあります。いくら時間をかけても、売れていない物件を買う気にはなりませんよね。



――それでうまく売れたとして、残った周辺物件はどうするんですか?



しばらくして「ローン解約につき再販住戸」といった形で売り出したりします。



――なるほど。広告に、こういった実際と違うことを記載するのは違法ですよね?



もちろん違法です。広告にはいろいろNG要素が多くて、「ここが一番!」といった断定する言葉を付けることやお客さんを惑わすような言葉は禁止されています。ただ、そこまで細かいところまで逐一チェックされないのが現状でして、お客さんから「あの広告は違法だ!」と通報されない限りは処分もされないんですよ。



――違法だけど、バレることが少ないために横行しているのですか……。



少しでも売れる確率を上げるためなら……みたいな部分もありますし、広告はいろいろ誇大・誇張していますよ。





オトリ物件はないけれど、「オトリ広告」のようなものははんらんしているのが現状のようです。物件探しの際は、こうした広告の誇張している部分をうまく見抜くことが大事になりそうですね。



(貫井康徳@dcp)