脳梗塞に注意!普段から気を付けること




「脳梗塞」というと「お年寄りの病気ですね」なんて思っていませんか。そんなことはありません。最近では「若年性脳梗塞」についても知られるようになってきました。また、日本人の死因として上から数えた方が早い、誰もが発症の可能性のある病気です。「脳梗塞」にご用心!です。





■脳梗塞は日本人の死因のワースト3



2012年10月までの、最新の厚生労働省による「国民の疾病による死亡原因統計」(死因簡単分類)では、脳梗塞は、肺炎、肺ガンに次いで死因の第3位となっています。



肺炎:100,880人

肺ガン:59,223人

脳梗塞:59,066人



(平成24年度1月-10月 累計実数)



脳梗塞の場合は分かりやすい初期症状がありません。普段の生活で少しずつ発症のリスクが高まっていく厄介な疾病なのです。



■脳梗塞を起こす血栓のメカニズム



脳梗塞は、脳の血流が悪くなり、脳細胞が壊死したりする病気です。その多くは動脈硬化の進行によって血管が細くなり、そこに血栓(けっせん)と呼ばれる血の塊が詰まる、またはよその場所から血栓が運ばれてきて脳で詰まって起こります。



しかし、血栓は実は悪いことばかりをしているのではありません。血栓は損傷してしまった血管を修復する働きをするのです。また、使わなくなった血栓は、血流を滞らせる恐れがあるため、普通は血液に溶かしてしまいます。



この血栓を溶かす働きをするのが「プラスミン」という酵素です。プラスミンは「タンパク質分解酵素」と呼ばれるもので、普段は「プラスミノーゲン」という形で血漿(けっしょう)に含まれています。



そして、いざプラスミンが必要となると、働くようにできています。なので、血栓で血流が止まるようなことには普通ならないのです。人間の体はよくできていますね。



ところが、年をとってくる、またストレスがひどくなってくると、プラスミンの働きが衰えることがあります。また、血液がドロドロ状態である(血液の粘性が高い)と、血栓が血液に溶けにくくなってしまうのです。



■自覚症状は見当たらない!?



発症までほとんど自覚症状がないのが脳梗塞の特徴ともいえます。またMRIなどで小さな梗塞が見つかっても、すぐに深刻な事態になるとは限りません。しかし、それを放置すると脳梗塞を引き起こすリスクが高まるといわれています。



ですから、もし健康診断で数ミリの梗塞が見つかったら専門医に相談しなければなりません。また、発症まで自覚症状がほぼない脳梗塞ですが、以下のようなことがあるなら、(たとえ脳梗塞ではないにしろ)すぐにお医者さんに行くのが良いでしょう。



●足がもつれることがある

●片目が見えなくなることがある

●体の半身がしびれたように感じる

●ろれつが回らないことがある



■「若年性脳梗塞」の報告も上がっている



脳梗塞は、血管硬化の進んだ年配の人ばかりが発症するのではありません。現在では「若年性脳梗塞」が知られています。「若年性脳梗塞」は、40歳以下、極端な場合では20歳代でも発症することがあります。



この場合には脳梗塞の原因は「脳動脈解離」「もやもや病」「抗リン脂質抗体症候群」など、体質的に血管が詰まりやすいことによって起こると考えられています。



■脳梗塞の予防とは!?



「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症」「肥満」「運動不足」「ストレス」「喫煙」「加齢」が脳梗塞を引き起こす要素として指摘されています。心当たりがある人は十分に注意が必要です。



脳梗塞は血管の硬化、血管が弱くなること、血栓が溶けにくくなることが原因ですから、それを防ぐようにすることが予防になります。



●魚を食べることを心がけましょう

魚にはEPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれています。EPAには動脈硬化を予防する作用があることが知られています。またDHA(ドコサヘキサエン酸)にはコレステロール、中性脂肪を下げ、こちらも動脈硬化を予防する力があります。DHAはサバ、サンマ、イワシなどの青魚に多く含まれています。



●運動をしましょう!

肥満、高血圧、脂質異常症などは密接に結びついています。ですから肥満を解消することは重要です。運動不足はエネルギーの代謝を悪くします。毎日適度な運動をすることは脳梗塞の予防にもなります。



●水分を取ることを心がける

脱水症状は血液の粘性を高めます。ですから、脱水症状にならないように水分を多く取るよう心がけましょう。特に二日酔いのときなどはアルコールの利尿作用などもあって、体が水分不足になっています。また夏の起床時などが脳梗塞を引き起こしやすい時期です。起床時にコップ一杯の水、などを習慣にすると良いといわれます。



脳梗塞は、たとえ命を取り留めたとしても体に障害が残ったりなど、大変に難しい病気です。普段から脳梗塞を予防するような生活をしたいものです。



*……死因のワーストデータは、「症状,徴候及び異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの」「傷病及び死亡の外因」を除いています。





(高橋モータース@dcp)