「カタルシス」に「モラトリアム」……知ったかぶりしがちな『小難しい言葉』

賢そうな人と話をしていて「あれは君のカタルシスだね」とか、賢そうな人が書いたコラムを読んでいて「モラトリアムな時期には〜」なんて書かれていても、本当は意味を知らないのに思わず「知ったかぶり」しちゃったことってありませんか?

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今回は、そんな「知ったかぶり」しがちな言葉を意味とともにご紹介。

あまり乱用すると逆に「おバカ」っぽく聞こえることもあるので、使いどころと使う相手を間違えないよう取り扱いには充分ご注意ください。

 
――カタルシス(catharsis)

「カタルシス」という言葉だけ耳にすると、思わず「エロス」と聞き間違えてしまう不届きものの筆者ですが、意味は「精神浄化」です。
平たく表現すると「心にたまったモヤモヤが開放され、気持ちが洗われる」。そういった意味合いです。「ストレス発散」や「爽快」という言葉に似ているかもしれません。
哲学や文学の分野で主に使われることが多いようですが、日常ではあまり耳にすることはありません。そういう言葉を聞くと、おもわず「え?」と聞きたくなる一言です。(凡人にとっては)

(使用例)
水戸黄門で印籠が出されるシーンはカタルシスだね=水戸黄門で印籠が出されるシーンは爽快だね!

――イデオロギー(ideology)

「意識体系」(社会的立場や性別など立場ごとにある根本の意識)や「政治的傾向」「思想的傾向」とされています。
「意識体系」や「〜傾向」と書くとちょっと小難しく感じるかもしれませんが、平たく簡潔にいえば「それぞれの価値観・信念」といったところ。
最近の日本では「政治・思想的考え方」という使い方が多いようですが、広くとれば「世界観」、個人レベルでは「信念」という意味でも使えると思います。

ただ、この言葉、その昔賢い人が口喧嘩する際良く使っていたため、世代によっては微妙な反応を得る事があります。そのため、使う際は相手を確実に選ぶことをお勧めいたします。

――マイノリティ(minority)/マジョリティ(majority)

マイノリティ=少数派、立場の弱い人。マジョリティ=多数派、立場が強い人。
少数派、多数派というととても簡単に聞こえますが、マイノリティの場合「社会的弱者」、マジョリティの場合「社会的強者」という意味も含んでおり、使いどころを間違えると大変なことになります。

――モラトリアム

「モラトリアム人間」という言葉で覚えている方も多いのではないでしょうか?
もともとは金融用語が由来で「一時停止」「猶予期間」というのが本来の意味ですが他にも、「(精神的・身体的に)大人でありながら、大人としての義務と責任を猶予されている期間、もしくはそういう心理状態に留まっている期間」という意味もあります。
金融用語はそのままなので、後者の方を平たくいえば「自立するまでの猶予期間」や「大人になりたくない大人」といったところでしょうか?
最近では、学生時代の青年期(高校生から大学生)を指したりすることも多いようですね。

 
4ワード紹介してみましたが、いずれも難しい言葉ばかり。使う相手を間違えたら、本当に大変な事になりそうです。
上記は筆者が平たく噛み砕いて説明したものであり、実際はもっと奥深い意味を持つものもあります。
特に「イデオロギー」に関しては、更に深い部分まで理解した上で使用することをお勧めします。

こういう知的ワードは、おバカな筆者の様な者が「自分を知的に演出」という軽々しい気分で使うと更なるバカを披露して痛い目を見ることがあります。
使用の際には自己責任で、そしてできるだけきちんと意味を理解した上で使うことをお勧めいたします。

(文:栗田まり子)

※誤字がありました。訂正してお詫びいたします。