【お金】新社会人、「保険」に入るのは本当に当たり前?

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お金の「そうなんだ!」「本当?」といったいろんな知識をファイナンシャル・プランナーのヤマサキさんが紹介します。今回は「保険」のお話。新社会人になると、ほぼ100%保険の勧誘を受けます。入るのが当たり前のような感じがしてきて、契約する人も多いのですが、本当に当たり前なのでしょうか?

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■保険は「社会人の当たり前」か?

前回の「【お金】新社会人、お金についてこれだけは考えておきたい5つのこと」[ http://ure.pia.co.jp/articles/-/12961 ] に続いて新社会人向けのマネーのお話をします。今回は新社会人が必ずといっていいほど悩むことになる金融商品、「生命保険」のお話です。

新社会人が職場の席に座り、新しい仕事を一生懸命覚えようと頑張っている頃、ほぼ100%受ける勧誘が生命保険です。お昼ご飯の時間や退社時刻になると、生命保険会社の人(たいてい女性である)がエレベーターホール等に立っていて、声をかけてきます。なんとなくあいさつをすると「新人さんですか? いつもお世話になっております。○○生命の△△です!」というようににこやかなあいさつをされ、その後何度も声をかけられるようになります。

ほとんどの企業は生命保険会社と取引があるため、その生命保険会社が社員にも保険の提案をしてくることが多いのです。何度か立ち話をしていると「皆さん、生命保険に入られてますよ」と言われるようになり、社会人になればそういうものかなと思い始めます。繰り返しのアタックを受けるうちに、4月末か連休明けぐらいに保険に入る社会人が、実はたくさんいます(身に覚えのある人も多いでしょう。私も最初の保険はこれで入りました)。

これは、正しいマネーの選択なのでしょうか。

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■「不安と安心」はセールストークの王道

病気やけがをしたとき、あるいは自分が死んでしまったとき、何らかのお金を必要とする場合に、これに備えるのが保険の役割です。診療や治療費用はたくさんかかったとき、手元にお金がなくとも保険があればこれをカバーできます。

もちろん、実際にお金があれば保険を利用しなくても必要な治療費を出せます。また高額療養費制度により毎月8万円プラスアルファで自己負担額は打ち止めとなります。無制限に医療費がかかる心配はないのです。

しかしセールストークをする保険会社の人は「もしかすると医療費がとても多くかかる“かもしれない”」「働けなくなったら払えない“かもしれない”」というように一定の前提をおいてあなたの不安を揺さぶってきます。「今入ればこの保険料でずっと変わらない」というトークもあります。

不安を解消し安心を得ることが保険の役割であることは確かです。しかし、起きるかどうか分からないリスクのために、目の前の生活に支障が生じるほどの高い保険に入るようでは、さすがに本末転倒と言わざるを得ません。「不安と安心」はセールストークの王道なので、冷静に考えることが大切です。

■分からないなら無理ない範囲で入ればいい

生命保険は仕組みが複雑であるため、勧誘を受けた場合に押し切られる新人が多いようです。また、先輩に相談しても「自分で決めなよ」と言われるのがオチで、いいアドバイスをもらえることはほとんどありません。

新社会人の場合、疾病リスクもかなり低く、また死亡時に財産を残しておきたい子どももいないことが多いため、実はあまり保険ニーズが高くありません。仮に30歳になってから加入すると毎月の保険料は高くなりますが、20代に払わなくてすんだ保険料を考えれば総額ではあまり変わらないこともあります。

心配を解消し、かつ負担は控えめにしたいのであれば、共済を使うという方法もあります。都道府県民共済、全労済、コープ共済、JA共済などのホームページを見てみると、数千円程度でそこそこの給付が受けられる仕組みもあります。これなら毎月の生活にほとんど影響なく加入できるはずです。

共済はあまり積極的に営業していないので、セールストークを受けることはほとんどありません。だから自分でアプローチする必要があります。とはいえ、ネットで調べたり、コンビニは銀行ATMの脇にパンフレットが置かれていることがありますので、情報収集はすぐできます。一度調べてみるといいでしょう。
(なお、共済は基本的には掛け捨てなので、将来まとまったお金が戻ることはありません。保険は掛け捨て部分と貯蓄性のある部分が組み合わされていることが多いが、詳細は契約によります)

保険の勧誘について、「入らなくてもいいんじゃない」と言ってくれる人はほとんどいません。しかし、入ることは義務ではありません。自分でしっかり判断してみましょう。例えば月収(手取り)の5%を超える保険は新社会人にとって負担が大きいと思いますよ。

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