さらなる格上げにより、注目が高まるトルコ

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格付会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は3月27日、トルコの自国通貨建て長期債格付を「BBB−」から「BBB」へ、外貨建て長期債格付を「BB」から「BB+」へ、1段階ずつ引き上げ、見通しを「安定的」としました。

今回の格上げの背景として、相対的な財政状況の健全性を維持しながらも経常赤字を改善しつつあることや、外貨貸出し規制や与信の伸びの抑制、トルコリラの変動調整のために行なわれた機動的な金融政策によって、トルコ経済が、金融市場の動揺に左右されにくい堅固さを備えつつあること、クルド問題への対応が進展したことなどが挙げられています。

またS&Pは、今後も経済ファンダメンタルズの改善が続くだけでなく、財政金融政策が、選挙のある2014年および2015年に政治から独立して運営された場合は、さらなる格上げの可能性も示唆しています。

同国の格付は、リーマン・ショックのあった2008年以降、世界経済に減速感が漂うなか、数段階引き上げられており、2011年9月にはS&Pが、昨年12月には格付会社フィッチが、それぞれ投資適格債への格上げを行ないました。

加えて今回、S&Pがさらなる格上げを行なったことは、同国経済の健全性に対する評価を示すものといえます。

なお、トルコ中央銀行は、3月の金融政策決定会合で、「内需は健全な回復を続けている」とし、一時は過熱感が懸念された同国景気が、持続的な成長に向けて巡航速度であることを示す内容の声明を発表しています。

またその際、同国への資金流入にやや落ち着きが見られたことなどから、翌日物貸出金利の引き下げを行なうなど、足元でも、機動的な金融政策を続けています。

こうした状況を受けて、新興国の中での存在感とともに、トルコの注目度は、さらに高まることが期待されます。

(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。

)(2013年4月1日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。

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