新しいスーツをまとった新社会人が街中で目立つ季節となりました。就職活動を突破し、晴れて新しい世界へ。

 一方で、文部科学省の調べでは、平成24年度の大学卒業者で進路が決まっていない人は8万6566人。まだまだ不安な日々を過ごしている人も多い現実もあります。彼らは早い問題解決を目指していることでしょうが、「突破」「打開」を表わす言葉に「ブレイクスルー」という言葉があります。

『ブレイクスルー ひらめきはロジックから生まれる』を書いた、木村健太郎氏と磯部光毅氏はこう言います。

 「コロンブスの卵という言葉がありますが、ブレイクスルーとは、『解決前は、絶望的に難しそう』に思えるけれど、『解決後は、いとも簡単に思える』ものなのです」。

 博報堂出身のお二人は、ブレイクスルーは"未来図""突破口""具体案"の3つの組み合わせで起こると考えているそうです。

 未来図は目指すべき明るい未来のイメージ。「手触りのあるゴールイメージ」という言葉も使っていますが、この手触りがあるということが重要だとか。無味乾燥であったり、あいまいであったりすると「ストンと腹に落ちないため」、次の発想につながらないそうです。

 たとえば、少子高齢化対策を考える場合、ゴールを「少子高齢化が解決された状態」とするだけでは漠然としすぎています。それを、「育児に熱心な男性が増えている状態」というところまでイメージします。しかし、「子育てしている男ってあまりかっこよくない」と思われている世の中。育児に積極的な男性は、本来は女性にとっていい男のはずなのに...。

 「そうか。育児する男性に対する褒め言葉を作ればいいんだ」。

 ここまで気づいた張本人は、博報堂のアートディレクター・丸田昌哉さん。女性にとってかっこいい男は「イケメン」と呼ばれていることから、積極的に育児する男を「イクメン」と呼んだらどうだろう!とひらめきました。

 つまり、「イクメン」という言葉が生まれたのは、「少子高齢化が解決された状態」というゴールを「育児に熱心な男性が増えている状態」という"未来図"に変換できたから。そこから「育児する男性に対する褒め言葉」を考えるという"突破口"を見つけ、「イクメン」という"具体案"までたどりつき、ブレイクスルーできたわけです。

 このように、「ひらめきにはロジックがある」ということを知れば、誰もがヒット作を生むことができるのかもしれませんね。

 4月4日には、下北沢の書店B&Bにて、本著の発売を記念したイベントが開催されるとのこと。「だれでもできるブレイクスルーの方法」を、事例やクイズを交えて楽しくわかりやすく体験できる2時間。「ブレイクスルー」したい人々にとって、きっと良いきっかけとなることでしょう。



『ブレイクスルー ひらめきはロジックから生まれる』
 著者:木村 健太郎,磯部 光毅
 出版社:宣伝会議
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