全日本コーヒー協会に聞いた!おいしいコーヒーの入れ方って?



社会人になると何かとコーヒーを飲む機会が増えます。それがきっかけで、コーヒーが飲めるようになった、好きになったという人も多いでしょう。筆者も社会人になってようやくコーヒーがおいしいと思うようになりました。



好きになったからには、やっぱりおいしいコーヒーを飲みたいもの。というわけで、おいしいコーヒーの上手な入れ方を全日本コーヒー協会の専務理事・西野豊秀さんに伺いました。



■できるだけ焙煎(ばいせん)したてのものを選ぶ



――おいしいコーヒーを入れるにはどんなことに気を付けるといいでしょうか?



西野さん コーヒーをおいしく飲むのは、そんなに難しいことではないですよ。まずはコーヒーの鮮度に気を付ける。できるだけ鮮度の高いものを選ぶようにしてください。



――ひきたてのコーヒーを使うということですか?



西野さん はい。可能ならば焙煎(ばいせん)したてのものを使うのがいいです。コーヒーはロースト(焙煎)した瞬間から味が落ちていきます。



――味の劣化が始まるんですね。



西野さん ですので、コーヒーはできるだけローストしてから時間が経過していないものを選ぶ。これがまず大事なことです。お店で気に入ったものを焙煎(ばいせん)してもらうのもいいですね。それが難しい場合は、人気のものを選ぶといいでしょう。人気のものはそれだけ回転が速いということですから、ローストしてからあまり時間が経過していない可能性があります。



――あまり売れていないものはローストしてからずっとそのまま、ですもんね。



西野さん コーヒーの粉砕は、自宅で行うのがいいですが、なかなか自宅にコーヒーミルを持っている人はいませんので、お店でやってもらうといいでしょう。また、購入時に気を付けたいこととして、あまり大量に買いすぎないこと。残ってしまうとどんどん劣化していくので、100gもしくは200gぐらいが私はいいと思います。



――大量でなくとも、もし余ってしまったら保存はどうすればいいですか?



西野さん 個人的には、冷暗所に密閉して保存するのがいいと思います。最近では冷蔵庫や冷凍庫に保存する人も多くなっていますが、その際はほかの食品の香りがコーヒーに移らないように気を付けないといけません。



――においが移らないよう工夫しないといけないのですね。



■ゆっくりゆっくりと抽出するのがコツ



――コーヒーを抽出する際に注意するポイントはありますか?



西野さん 抽出する際に使う水ですが、これはミネラルウォーターよりも水道水がいいですね。ミネラルウォーターは一度煮沸されているので、水道水の方が適しています。お湯の温度は90℃以下になるまで少し冷ますといいです。



――沸騰したてよりかは少し冷ました方がいいのですか。



西野さん その方がうまく抽出できます。お湯はコーヒーポットなど、口の細いもので、ゆっくりとゆっくりと注ぎ、最初は少し蒸らすといいですね。少しだけお湯を注いだら、しばらく注ぐのをやめて20-30秒ほど蒸らします。蒸らすことでコーヒー粉末が膨らみます。そこにお湯を注ぐことで、おいしいコーヒーの成分が抽出されるのです。



――お湯を入れたら、あとは抽出されるのを待つだけですか?



西野さん コーヒーは最後まで落としきらないで、途中でやめた方がいいですよ。最後に抽出されて出てくるのは「雑味」ですから。



――「もったいない」と最後まで抽出すると味が濁ってしまうんですね。抽出し終わったコーヒーはかき混ぜたりした方がいいのですか?



西野さん これはもう個人の好みです。「かき混ぜた方が均一になる」とかいろいろありますが、特に気にする必要はないです。



――上手に抽出できたら、あとは飲むだけですね。インスタントコーヒーの場合でもこういった手順を踏むことでおいしく抽出できますか?



西野さん 十分においしくなりますよ。日本のインスタントコーヒーは世界的に見て非常にレベルが高いので、ちゃんとした入れ方をすればおいしく飲むことができます。



――そうだったんですね! インスタントコーヒーもあなどれないですね! 抽出したコーヒーを飲む際に気をつけることはありますか?



西野さん 飲む際は、カップをあらかじめ温めておくといいでしょう。冷たいカップに注ぐと「油膜」ができてしまいます。味に影響はないのですが、気になる人は温めておきましょう。また、牛乳を加える場合も温めておくのがいいです。



―ー砂糖などは特に気を付けることはありませんか?



西野さん これも個人の好みですので、ザラメやグラニュー糖など好きなものを使うといいですね。



最近ではコーヒーが「2型糖尿病」の予防になるという研究結果も出ているので、糖尿病予防でコーヒーを飲む方がいます。そういった方は砂糖を使わない方がいいでしょう。



――砂糖やミルクを入れずにブラックで飲むと、胃が荒れるという話がありますが、これは本当なのでしょうか?



西野さん いえ、そんなことはありません。胃の調子がおかしかったり、空腹時にブラックコーヒーばかりを飲むなど、むちゃなことをした結果だと思います。ブラックコーヒー自体が原因で胃が荒れることはないので、安心して飲んでください。





おいしいコーヒーを入れるには、



・焙煎(ばいせん)から時間のたっていない豆を選ぶ

・保存は密閉して冷暗所で

・水道水を使う

・お湯の温度は90℃になるよう冷ます

・お湯をかけたら少し蒸らす

・ゆっくりとお湯を注いで抽出する

・最後は雑味なので落としきらない

・カップを温めておく



これらのことに気を付けると上手にコーヒーを入れることができるようです。ドリッパーを使ってコーヒーを入れている人は、ぜひ参考にしてみてください。



(貫井康徳@dcp)