羽田空港に到着するMD-90型機のラストフライト。17年にわたって日本の空で活躍した

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地方路線を中心に活躍してきた日本航空(JAL)の中型旅客機、MD-90型機が2013年3月いっぱいで退役することになり、3月30日夜、ラストフライトが羽田空港に到着した。

MD-90はマクドネルダグラス社(MD社、現・ボーイング社)の往年の名機、DC-9型機の改良型で、日本ではJALと合併前の旧日本エアシステム(JAS)が1996年に導入。映画監督の故・黒澤明さんがデザインした虹の模様がペイントされ話題を呼んだ。

07年には硫黄島にもフライト

前方ドアの位置が地面に近い上、後方から地面に階段を下ろせる仕組みもあったため、ボーディングブリッジを備えていない地方や離島の空港で重宝された。07年には、戦没者遺族らを乗せて硫黄島(東京都小笠原村)にもフライトした。最も多い時で16機が日本の空を飛んでいた。

経営破たんしたJALが10年8月に東京地裁に提出した更生計画案では、コスト削減策の一環としてMD-90以外にボーイング747-400型機、エアバスA300-600型機、MD-81型機の全機を退役させることがうたわれており、これで全4機種が退役することになる。

MD-90は、日本の航空会社が運航する最後のMD社製の飛行機だった。

ラストフライトは広島発羽田行きJL1614便。コックピットの下に「17年分の感謝をこめて MD90 ありがとう」と描かれた機体が21時30分頃羽田空港に到着すると、MD-90のパイロットや歴代のJAS制服に身を包んだ地上係員らが約150人の乗客を出迎えた。

岸本伸一機長(50)はフライド後に報道陣の取材に応じ、

「緊張してこの日を迎えたが、無事に着陸できて安堵感でいっぱい」

と感慨深げだった。