人材派遣を主力とするテンプホールディングス(東京・渋谷、篠原欣子会長兼社長)は、人材紹介・求人メディア運営のインテリジェンスホールディングス(東京・千代田、高橋広敏社長)の全株式を米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)等から取得して子会社化すると発表した。取得価額は510億円で4月にも株式の引渡しが行われる予定だ。

 人材サービス業界2位のテンプの業績は2012年3月期売上高2331億円、営業利益81億円。一方のインテリジェンスは業界6位で2012年3月期売上高698億円、営業利益50億円。単純合算すれば売上高3029億円、営業利益131億円となり、売上高3000億円超の人材サービス会社が誕生する。

 業界1位のリクルートの人材関連事業での売上高4934億円、営業利益562億円には及ばないが、3位のパソナの売上高1814億円には大きく差をつけることになる。

 買収交渉はインテリジェンスが持ちかけテンプが応じる形でほぼ1年前から始まった。両社の強みである主要事業や拠点が重複しなかったことから、補完関係で相互の強みやノウハウを結集してさらに事業を拡大できると判断した。

 今回の買収の理由についてテンプの篠原会長兼社長は、「インテリジェンスと協力して雇用の流動化と安定化を実現する新たな人材プラットフォームの創造に取り組むことになった。テンプは世界に拠点があり、女性事務系の派遣に強みがある。一方、インテリジェンスは職業紹介事業やメディア事業に強みがある。適切な補完関係ができると思っている」と買収の意義を強調した。

 テンプの主力事業である人材派遣は法改正や規制強化によってここ数年業界全体が伸び悩んでおり、人材紹介を始めとする利益率の高い事業への展開が急務となっていた。インテリジェンスも地方や海外への進出には組織拡大や資本力が不可欠であり、こうした両社の思惑が一致した。

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