ペットフードはどのように開発していますか?




ドッグフードなど、ペットフードの種類はとても多く、ペットを飼っている人も迷うほどです。これらペットフードはどのように開発されているのでしょうか。フランスのペットフードブランド大手のロイヤルカナンさんに伺いました。





■ペットフードはどのように開発されているのか?



――新製品の企画は誰がどのようにして立てますか? 売れ線などは気にしますか?



ロイヤルカナン ほかのメーカーさんは分かりませんが、ロイヤルカナンでは「売れる製品」を作るという発想はありません。あくまでもニーズベース、つまり犬や猫に必要なフードを開発しています。



――でも、犬や猫に直接聞くわけにはいきませんよね(笑)。何を基に開発するのでしょうか?



ロイヤルカナン 弊社の場合は「Knowledge & Respect」(知識と尊敬)という価値観に基づいています。私たちのパートナーであるブリーダーや獣医師、動物栄養学者などからの知見を基に、例えば、品種によって特別な栄養バランスの食事が必要であると判断した場合や、犬や猫のライフスタイル(飼われ方)が変化し、従来のフードでは最適な状態を保つことが難しくなった場合などに、それぞれの犬や猫に最適な栄養バランスのフードを開発します。



――飼育頭数の多い犬用にフードを作るといったことはないのですか? 飼育頭数が多いとたくさん売れるような気がするのですが。



ロイヤルカナン 弊社では、「人気犬種」であるという理由だけでフードを開発することはありません。私たちには、先ほどの「Knowledge & Respect」と並びもう一つ大切な価値観があるのですが、それが「Dog and Cat First」(すべては犬と猫のために)というものです。この価値観は、「何よりも犬と猫の健康を優先する」というもので、これがロイヤルカナンの開発精神でもあるのです。



――1年間に何種類ぐらいの新製品を開発されますか?



ロイヤルカナン 新製品の開発は、ニーズベースで行っています。犬や猫にとって必要なフードを開発する、という姿勢ですので数にはこだわっていないですね。



■製品開発はオーナーのためでない



――最近のペットフードの開発で最も留意する点は何でしょうか?



ロイヤルカナン 弊社は、設立当初から、「Health Nutrition」(ヘルスニュートリション)という理念に基づいて、犬と猫のそれぞれの個体によって異なる栄養要求に合わせてフードを開発することに専念しています。どの製品も、約50もの栄養素の最適なバランスを追求しています。



――ペットオーナーのためではないんですね?



ロイヤルカナン はい。ペットオーナーさんを満足させるためではなく、あくまでも「犬と猫の健康のためだけ」を考えてフードを開発しています。



また、開発だけでなく、原材料の調達や製品の輸送についても、地球環境になるべく負荷をかけないように配慮しています。こうした取り組みも、「すべては犬と猫のために」という私たち独自の価値観が基となっています。



■最近のペットフードはとにかく細分化!



――最近のペットフードで、トレンドとなるような特徴があればぜひ教えてください。



ロイヤルカナン そうですね。最近は製品の細分化が進んでいます。というのは、年齢別だけではなく、ライフスタイルの違いに合わせた製品、食べむらのある犬や猫のための製品、逆に食欲旺盛な犬や猫のための製品、品種ごとの製品などがあるためです。



これは一頭ごとに異なる栄養要求に応えるための細分化です。高齢期用の製品も従来よりも細分化され、中高齢期用の製品と老高齢期用の製品に区別されています。



――非常に細かくターゲットを決めて製品が出ているんですね。



ロイヤルカナン そこにニーズがあるということですね。ニーズがあるのであれば開発していきます。例えば、母犬と子犬のライフサイクルの最初の5つの段階(妊娠期、出産、授乳期、離乳期、離乳から2ヵ月齢まで)に必要な栄養を満たす独自の製品などもご提供しています。



――最近のペットフードでお薦めの製品がありましたら、お薦めポイントと一緒に教えてください。



ロイヤルカナン そうですね……犬や猫は一頭ずつ違いがあり、それぞれに最適な栄養バランスは異なります。



そのため、どれか一つの製品がお薦めということではなく、きめ細やかに取りそろえられた数多くの製品の中に、あなたのペットに最適なフードがきっとあるはずです。そのフードこそがあなたのペットにお薦めです。



――うーん、飼い主さんはますます迷いそうですが……(笑)。



ロイヤルカナン もしも、どんなフードを与えれば良いか分からないときは、お近くのペット専門店や獣医師の先生方に相談してみてください。きっと最適なフードを選んでいただけます。



製品開発は犬や猫のニーズ重視で行っているとのことでしたが、この先もペットフードの細分化傾向は止まらなそうです。







(高橋モータース@dcp)