ソフト・オン・デマンドの企画会議ってどんなですか?




アダルトビデオ(以下AV)は毎月大量にリリースされています。これらの新製品はどのように企画されるのでしょうか。普通の製造業のように企画会議などは行われているのでしょうか? AV業界の大手、SOD(ソフト・オン・デマンド)クリエイト株式会社の社外取締役にして監督の溜池ゴローさん、同社の監督・ディレクターの野本義明さんにお話を伺いました。



■企画会議は週1回行われる!



――AVタイトルを作るときに企画会議は行われるのでしょうか?



溜池取締役 それは普通の会社と同じで、企画会議をやってますよ(笑)。毎週1回、みんなで企画書を持ち寄るわけです。



――企画書は誰が出してもいいのですか?



溜池取締役 はい。監督、取締役、ディレクター、AD……みんな出してもいいんですよ。



――会議の出席者は何人ぐらいでしょうか? また何時間ぐらいの会議ですか?



溜池取締役 全部で30人ぐらいですね。3時間ぐらいの長い会議になりますね。



――企画書には、予算的な資料なども添付するのでしょうか。



溜池取締役 そうですね。予算、女優さん、撮影スタッフ、パッケージのラフデザインやタイトル、キャッチコピーなどもきちんと添付します。やはり製品ですので、そこはきちんとしませんとね。



――その会議で企画承認されるのでしょうか?



溜池取締役 はい。企画承認されたら次月のリリース・ラインアップに掲載されますね。承認されなくても、「ここはこうした方がいい」とか会議でもんで、ボツにならなくても次週の会議に出し直しとか、そういう感じですね。



――では、普通の会社の企画会議と同じようですね。



溜池取締役 それはそうでしょうね(笑)。昔は社長の高橋がなりの鶴の一声みたいなこともありましたが。



――毎週何通ぐらいの企画書が提出されるのですか?



野本監督 30通ぐらいでしょうか。



――ということは、1カ月で考えると4週で120通。すごい企画量ですね。毎月御社でリリースされているAVタイトルの量はどのくらいでしょうか?



野本監督 月に30タイトルぐらいですから……企画書が承認される率は1/4ぐらいになりますね。



――承認される企画とされない企画、その判断基準はどうされているのでしょうか?



溜池取締役 やはり「数字」が一番の判断基準でしょう。シリーズものだとすると、そのシリーズの売上本数、またその女優さんがどのくらいの数字を持っているかなどを参考にしますね。



野本監督 先ほど企画書にキャッチコピーやパッケージデザインのラフを添付するという話をしましたが、実は、そのデザインや言葉の使い方だけでも売り上げの数字は大きく変わるんです。ですから企画書に必要なんですね。



■女性向けAVチームが頑張っています!



――最近では女性向けのAVなども発売されているようですが?



野本監督 はい。4年ぐらい前から取り組んでいます。「女性向け」は、AD、監督、デザイン、販促など全てのパートが女性のチームが作っているんですよ。



――企画も女性が立てているのですか?



野本監督 もちろんです。女性の気持ちはやはり女性ではないと分かりませんので(笑)。



――女性向けのAVは難しいですか?



溜池取締役 やはり、女性は男性と違いますからね(笑)。映像だけではダメなんですね。女性の場合は、モードチェンジしないとエッチな気持ちにならないといいますか……。



野本監督 女性向けのAVは、全く違ったものが出来上がりますね。



――女性からの反響はいかがでしょうか?



溜池取締役 最近ようやく芽が出てきた感じですね。やっと認知されてきたといいますか。AVのパッケージだけではなくて、DVD付きの雑誌『SILK LABO』(シルクラボ)、女性向けの動画サイト『ガールズシーエッチ』など、多方面で展開しています。



■AV制作の面白さは!?



――お二人は監督をされて、実際に作品を作られるわけですが、AV制作の面白いところとは何でしょうか?



溜池取締役 AVはエロなものなんですが、自由な発想で作られています。エロでさえあれば自由度があるといいますか。その点が面白いです。また女優さんと面接をしたりしますので、人間観察になりますよね。会って5分ぐらいの女性に、その人の性癖を聞いたりしますしね。人を深く知ってしまうといいますか。そこもほかの職業と違う面白いところでしょう。



野本監督 主役は女性なので、そこは変わらないんですが、でもタイトルごとに監督が込めたものがあったりするんです。いろんな実験をしていたりします。それが理解されて話題になったり、当たったりするととてもうれしいですね。



溜池取締役 野本監督は今うちのエースだから。ぜひ野本監督の作品を見てください(笑)。



AVの新製品開発においても企画会議で承認されないといけないと分かりました。やはり、どの業界においても「企画書」は大事です!





(高橋モータース@dcp)